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「あのときの分け方、今でも納得してないんだ」祖父の法事で叔父が突然こぼした、長年の不満。ずっと我慢していたこととは

  • 2026.9.10
「あのときの分け方、今でも納得してないんだ」祖父の法事で叔父が突然こぼした、長年の不満。ずっと我慢していたこととは

昔話で笑っていた座敷で、叔父が箸を置いた

数年前、祖父の法事で親戚が集まりました。

久しぶりに会う人も多く、座敷には人数分の折の弁当が並んでいました。

食事が始まると、誰かが祖父の口ぐせをまねました。

「そうそう。最後に必ずそれ言ってたよね」

「言ってた、言ってた」

伯父も叔父も笑っていました。子どもたちは先に食べ終わり、庭へ遊びに出ていきました。

私は、こういうときに普通に笑い合える親戚なのだから、仲は悪くないのだと思っていました。

ところが、食事が半分ほど進んだころです。

叔父が箸を置き、しばらく黙ったあと、ぽつりと言いました。

「…俺さ、あのときの分け方、今でも納得してないんだ」

それまで聞こえていた食器の音が止まりました。

伯父が顔を上げましたが、すぐには何も言いません。

叔父は続けました。

「ずっと黙ってたけどさ。長男だけ得をしてるように見えるんだよ。俺には、どうしても」

「今、その話するの?」

誰かが小さく言いました。

叔父は少し顔を赤くしていました。

「じゃあ、いつならいいんだよ。みんな集まってても、結局いつも何も言わないじゃないか」

伯父は湯呑みに手を添えたまま、低い声で返しました。

「俺だけで決めたわけじゃないだろう」

「分かってるよ。でも、納得してるかどうかは別だろ」

そこで会話が途切れました。

庭から戻ってきた子どもたちも、座敷の空気が変わったことに気づいたのか、入口で立ち止まっていました。

叔母が「今日はやめよう」と静かに言った

そのとき、叔母が叔父の隣から声をかけました。

「今日はやめよう。おじいちゃんの法事でしょう」

叔父は何も答えません。

叔母は責めるような口調ではなく、もう一度ゆっくり言いました。

「言いたいことがあるのは分かったから。あとでちゃんと聞くよ。だから今日は、ね」

叔父はしばらく黙っていましたが、やがて小さく息を吐きました。

「…悪かった。こんなところで言うことじゃなかったな」

伯父も何も言い返しませんでした。

叔母が空いた容器を端へ寄せると、それをきっかけに、ぽつぽつと箸を持つ人が出てきました。ただ、さっきまでの笑い声は戻りませんでした。

法事が終わったあと、母から聞きました。

「叔父さん、前から少し引っかかってたみたいよ」

「知ってたの?」

「詳しくは知らない。でも、納得してないんだろうなとは思ってた」

私は驚きました。

「じゃあ、なんで今まで誰も何も言わなかったの?」

母は少し考えてから答えました。

「言い出したら、簡単には終わらない話だからじゃない?」

その言葉を聞いて、ようやく分かった気がしました。

仲がよく見えていたからといって、何も問題がなかったわけではありません。みんな、それぞれに言わずにいたことがあっただけなのです。

今も親戚で集まることはあります。叔父と伯父も普通に話しています。

ただ、あの日の話だけは、私の前ではまだ一度も出ていません。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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