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没後20年でも色褪せない表現。VIDEOTAPEMUSICが、ナムジュン・パイク回顧展を訪問

  • 2026.9.9

60年代初頭より、テレビやビデオを表現媒体に用い「メディアアート」の礎を築いたナムジュン・パイク。ワタリウム美術館にて開催中の展示の魅力とは。

photo: Kazufumi Shimoyashiki / text: Ryoma Uchida

『没後20年 ナムジュン・パイク|じゅげむ展』の会場風景
BRUTUS

話を聞いた人:VIDEOTAPEMUSIC

ビデオテープミュージック/1983年東京都生まれ。古今東西のビデオを渉猟し、それらを駆使して映像や音楽を制作する。今年5月にはニューアルバム『NOISE FACE LANDSCAPE』をリリース。

メディアをDJする、ユーモラスな創造性とは

「映像作品のデータではなく、ブラウン管自体の物質性や鑑賞者を巻き込んだ身体性を重視していることが面白いですよね」

そう語るのは、パイク作品が昔から好きだというVIDEOTAPEMUSICさん。

展示では、ブラウン管の“森”を創造した《ケージの森/森の啓示》をはじめ、ジョン・ケージや芸術運動集団・フルクサスら前衛的な芸術家たちと知り合い、活動してきたパイクの思想がたっぷり味わえる。

《TVフィッシュ》
会場風景、《TVフィッシュ》 1975 撮影:後藤秀二
《ニュー・キャンドル》 1993
会場風景、《ニュー・キャンドル》 1993 撮影:後藤秀二

「関わった土地や人を作品に反映させるドキュメンタリー性。未来を“今の連続”と語るパイクの時間感覚にも共感しました」

スマホ、AIと技術が進化した現代もなお、その斬新な挑戦は色褪(あ)せることなく、私たちの元へ“電波”を発している。

「家電というメディアをある意味で“間違った”使い方で、能動的に、ユーモラスに作品に昇華させているのが、あえてレコード盤をこすって音を鳴らす装置として再現したDJみたいで創造性がありますよね。積極的に“間違え”を引き受け、応用していくのはアーティストの大事な役割でもある。そんなパイクの作品は自分が活動するうえで常に刺激を与えてくれるんです」

BRUTUS

Information

『没後20年 ナムジュン・パイク|じゅげむ展』

70年代の館の前身からパイクと交流があるからこそ見られる展示で満載だ。

会場:ワタリウム美術館
住所:東京都渋谷区神宮前3-7-6
期間:〜2026年11月23日(月)
TEL:03-3402-3001
営:11時〜19時
休:月曜休(祝日の場合は開館)
入場料:一般1,500円

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