1. トップ
  2. 北極と南極のご縁が紡いだ泊まれるワイナリー「NIKI Hills Winery」

北極と南極のご縁が紡いだ泊まれるワイナリー「NIKI Hills Winery」

  • 2026.9.6
Hearst Owned

世界の果てを目指してきた人が、最後に心を奪われたのは、北海道の小さな町にある1枚の風景でした。なだらかな丘の向こうに広がる仁木の町並み。その先に余市湾が光り、背後には山々が連なる。北海道・仁木町旭台にある「NIKI Hills Winery」の物語は、この景色との出会いから始まります。

冒険家が見つけた次の夢、「NIKI Hills Winery」

Hearst Owned

現在は約33ヘクタールの敷地に、葡萄畑、醸造所、森とナチュラルガーデン、レストラン、そして宿泊施設までを擁する複合型ワイナリー。しかし十数年前、この場所は耕作放棄地が広がる荒れた土地でした。そこに葡萄を植え、森に光を入れ、人が集う場所をつくる。時間をかけて育てられてきた現在の美しい景観には、1本のワインだけでは語りきれない、人と土地の物語が重なっているのです。

Hearst Owned

「NIKI Hills Winery」のオーナー、石川和則さんは、広告会社DACグループを率いる経営者である一方、北極点、南極点を踏破し、北米最高峰デナリへの登頂も果たした冒険家でもあります。

そもそも仁木町を訪れたきっかけは、社員教育のための研修施設を探していたこと。2014年、縁あって旭台を訪れた石川さんは、高台から見渡す穏やかな町と余市湾の景色に、運命めいたものを感じたといいます。

古くから果樹栽培で知られてきた仁木町。水はけのよい土地と大きな寒暖差は、葡萄栽培にも適していました。

「ならば、この土地でもう一度、新しい物語を始められるのではないか」

2014年に事業をスタートし、翌2015年には荒れ地を整備して醸造所を完成。2016年には自社畑へ初めて葡萄の苗を植えました。世界の果てを目指してきた冒険家の次なる挑戦は、「遠くへ行くこと」ではなく、ひとつの土地に根を張り、その未来を育てることだったのです。

森を拓くのではなく、森を生かす

Hearst Owned

広大な敷地を巡っていると、葡萄畑と同じくらい印象に残るのが森の存在です。かつて鬱蒼としていたこの森の整備には、環境保護活動家の故C.W.ニコルさんもアドバイスを寄せました。木をただ伐採するのではなく、必要な木を残し、森に光と風を通し、生態系を守りながら再生していく。

グリーンシーズンにカートで森を抜ければ、キツツキの仲間であるクマゲラの痕跡が残る木々や、この土地に自生する植物にも出合います。季節ごとに森の表情が変わり、季節ごとにまったく異なる景色が広がるそう。人が自然を支配するのではなく、自然の営みの中に人の手をそっと加える。その思想は、葡萄畑にも、ガーデンにも、この場所全体にも通じています。

そして森を抜けた瞬間、視界が一気に開きます。眼下を流れる余市川。果樹園の広がる仁木の町。その先の余市湾、さらに遠くの山々… 絶えず吹き抜ける風の中に立っていると、この場所がなぜ葡萄を育てる土地として選ばれたのかを、理屈より先に身体で理解できる気がします。

北海道の気候を、個性へと変える

Hearst Owned

仁木・余市地区は、水はけのよい土壌と寒暖差のある気候に恵まれている一方で北海道の冬は厳しい。「NIKI Hills Winery」では、冬を迎えると葡萄の枝を倒し、深い雪の中で越冬させます。雪が外気の厳しい寒さから葡萄を守る、天然のコートのような役割を果たすのです。

春になれば再び枝を起こし、夏の日差しと風を受け、秋の収穫へ。同じ葡萄品種でも、土地や気候、造り手によってワインの表情は変わります。だから「NIKI Hills Winery」が掲げるのは、単に高品質であることだけではなく、「北海道らしさ、仁木町らしさ」を表現すること。栽培と醸造、それぞれの専門家が土地を読み、対話を重ねながら、この旭台でなければ生まれない一本を追求しています。

Hearst Owned

その歩みは、すでに世界にも届き始めています。2020年には「YUHZOME 2018」が「Decanter World Wine Awards」で、日本の赤ワインとして初めて金賞を受賞。さらに2025年には自社畑の「Chardonnay 2023」が、同アワードにおいて日本のスティルワインのシャルドネとして初の金賞を獲得しました。

そして2026年には、フラッグシップ「HATSUYUKI 2025」が日本ワインコンクールで金賞を受賞しています。荒れ地だった丘から始まった挑戦は、十余年を経て、静かに世界へと向かっています。

ストーリーを紡ぐ一皿にも、土地の記憶を

Hearst Owned

この土地の物語は、レストラン「Aperçu(アペルシュ)」へも続いています。料理のコンセプトは、「編纂する滋味」。シェフの永井尚樹さんが向き合うのは、単なる地産地消ではありません。土地に残る記憶、季節の移ろい、風の香り。目には見えないこの場所の気配までを読み取り、一皿の中へと編み込んでいきます。

ワインが葡萄を通して風土を表現するものなら、料理は食材を通して土地の記憶を翻訳するもの。醸造と料理。アプローチは異なっていても、ここではどちらも「仁木という土地をどう表現するか」という1点で繋がっているのです。

泊まることで星に出会える丘

Hearst Owned

そして、「NIKI Hills Winery」の物語には、夜があります。敷地内にはわずかな客室が設けられ、葡萄畑を望むヴィンヤード側の部屋や、森に面した客室など、それぞれ違った景色をもっています。なかでも「ヴィンヤード ラグジュアリー ルーム」は50.2㎡。二面の窓から葡萄畑と余市湾を見渡すことができます。

けれど、ここでの滞在の価値は、客室の広さや設備だけでは測れないでしょう。夕暮れを迎え、昼間に吹いていた風が静まり、やがて空に星が現れる。夜を越え、朝になれば、窓の向こうの葡萄畑に再び光が差し込みます。この土地の時間の中に身を置くことによって初めて見えてくる「NIKI Hills Winery」の表情、そこからもストーリーの奥深さを感じることができるのです。

成長を見守る時間という豊かさ

Hearst Owned

葡萄の木は、1年では育ちません。森も、土地も、人の関係も同じです。「NIKI Hills Winery」が2014年から積み重ねてきたのは、美しい施設をつくることだけではなく、耕作放棄地にもう一度人を呼び戻し、地域の仕事を生み、仁木町をワイン産地として未来へ繋いでいく試みでもあります。

「日本でしか造れない、仁木町でしか造れないワインを。世界中からわざわざ仁木町に足を運びたくなるような、そんなワイナリーを」という志は、いま目の前にある景観以上に、この場所を美しく見せているのかもしれません。

最短距離で目的地へ向かうこととは、正反対の価値。木を植え、育つのを待ち、葡萄を収穫し、次の世代へと土地を渡していく。北極、南極、デナリへと挑んできた冒険家が仁木の丘で始めたのは、終着点を目指す冒険ではなく、終わりのない時間を育てる冒険でした。

「美しい風景の奥に、その場所でしか語れない物語がある」

世界を知る人ほど、そんな背景に惹かれるのでしょう。

畑を歩き、風を感じ、醸造の背景を知り、最後は料理とともにその土地の味わいに触れる。「NIKI Hills Winery」の魅力は、ひとつひとつの体験が独立しているのではなく、全てが“この土地を知る時間”として繋がっていることにあります。「ワインと風の丘カートツアー」や「ブドウ畑ツアー」を通して、グリーンシーズンのラグジュアリーな体験と出合ってください。

【ワインと風の丘カートツアー】
内容/ゴルフカートで「風の丘展望台」へ。ブドウ畑や仁木の街並み、海、山々を望んだ後、ヴィンヤードやナチュラルガーデンを周遊
時期/5月~10月予定
スタート時間/11:00~、13:00~、14:00~
所要時間/約50分
料金/大人(中学生以上)¥4,950、小学生¥2,475、未就学児無料
※ドリンク代別
定員/各回1~8名
※雨天中止の場合あり。予約状況により乗り合いの場合あり

【ブドウ畑ツアー】
内容/通常は立ち入りが制限されているブドウ畑を栽培スタッフと巡り、栽培方法や土地の特徴を学びながら、一部の畑仕事も体験。最後はヴィンヤードで過ごす時間も
時期/4月中旬~10月中旬
時間/10:30~、13:30~、14:45~
※所要時間約60分(内訳:ツアー・体験約40分+休憩等約20分)
料金/通常期¥4,180、収穫シーズン¥6,380
定員/1~10名
※日本語対応
※畑は斜面のため歩きやすい靴を推奨。大人用レンタル長靴¥550、靴カバー無料

【ワイナリーツアー】
内容/スタッフの案内で醸造設備や樽庫を巡り、「NIKI Hills Winery」のワイン造りと土地について知るツアー(飲料を含む)
時間/10:30~、13:30~、14:45~
※所要時間約75分
料金/「試飲6種付き]¥6,380、[試飲3種 及びノンアルコール]¥4,180
定員/1~8名
※小学生以下無料(ドリンク代別)

レストラン「Aperçu(アペルシュ)」
[ランチ]
時間/11:30~(14:00L.O.)
料金/北海道産ブランド牛のグリエ、または北海道産本日の魚のムニエル 各¥3,850※スープ、パン、サラダ付き
[ディナー]
時間/18:00一斉スタート
※3日前までの予約制
料金(8~10品)/¥19,800(税込・サ別)
※品数は季節により変動
※料理に合わせた飲料ペアリングの設定もあり

問い合わせ先
「NIKI Hills Winery」
所在地/北海道余市郡仁木町旭台148-1
料金/1泊1名¥67,760~(2名1室利用時・1泊2食付き)
TEL/0135-48-5211
URL/ nikihills.co.jp

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ