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車内で麺をすすっていた若い2人。「汁飲むの無理」と言ったあと、駅のベンチに残したものに唖然

  • 2026.9.7
車内で麺をすすっていた若い2人。「汁飲むの無理」と言ったあと、駅のベンチに残したものに唖然

先に気づいたのは、匂いだった

休みの日の昼、夫と子どもと3人で電車に乗っていた。

お昼をどこで食べようかと話しながら、商店街のある駅まで向かっていた。

座席はほぼ埋まっていたものの、立っている人はそれほど多くない。私は窓の外を眺めながら、夫が挙げる店の名前を聞いていた。

「じゃあ、あの駅で降りようか」

「いいね。何か食べたいものある?」

子どもに聞いた、そのときだった。

どこからか、食べ物の匂いが漂ってきた。家でも何度も嗅いだことのある、麺類のスープのような匂いだった。

「誰か、何か買って乗ってきたのかな」

私が言うと、子どもも鼻を動かした。

「おいしそうな匂いする」

その時点では、それ以上気にしていなかった。

匂いのあとから、すする音が聞こえてきた

しばらくすると、今度は「ズッ、ズッ」と何かをすする音が聞こえてきた。

私と夫は、ほとんど同時に顔を上げた。

「え?」

振り返ると、少し離れた座席に若い二人が向かい合うように座っていた。

手には容器があり、話をしながら麺を食べている。

さっきから漂っていた匂いの理由が、そこでようやく分かった。

二人は周囲を気にしている様子もなく、楽しそうに話していた。近くにいた人が一度だけそちらを見て、すぐに視線を戻す。

少し離れた場所へ移る人もいたが、誰かが声をかけることはなかった。

「ここで食べるんだ…」

私が小声で言うと、夫も困ったように笑った。

「ちょっとびっくりするね」

その後も、二人の話し声と、ときどき麺をすする音が車内に響いていた。

駅に着いてから、さらに驚いた

やがて目的の駅に着き、私たちはホームへ降りた。先ほどの二人も同じ駅で降りていた。

少し前を歩いていた二人は、ホームのベンチの前で足を止めた。

片方が手にした容器をのぞき込みながら、もう一人に言った。

「汁飲むの無理」

もう一人も容器を見ていたが、二人はしばらくすると、それを入れた袋ごとベンチの上に置いた。

そして、そのまま歩き始めた。

私は一瞬、見間違えたのかと思った。

「え、置いていくの?」

思わず夫に言うと、夫も振り返っていた。

電車の中で食べていたことにも驚いたが、最後に残ったものをそのままベンチへ置いていったことのほうが、私は強く覚えている。

私たちはそのまま商店街へ向かい、お昼を食べた。

帰りに同じホームを通ったとき、ベンチの上に袋はもうなかった。

誰かが片づけたのか、それとも本人たちが戻ってきたのかは分からない。

ただ今でも、電車の中で食べ物の匂いがすると、あの日の「ズッ」という音と、ベンチに置かれた袋を思い出してしまう。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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