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「丁寧なくらし」より、「雑なくらし」がちょうどいい! 完璧にできないことを肯定してくれる、ゆる〜い生活見直しコミックエッセイ【書評】

  • 2026.9.4

【漫画】本編を読む

モデルルームのような部屋、おしゃれな食器にキレイに盛り付けられた料理……。SNSなどには、いわゆる「丁寧なくらし」があふれている。いちおうそんな生活に憧れはするが、山積みの洗濯物、茶色いものばかりの食事、掃除は後回し、というのが現実だろう。『洗濯物がウラ返しでも正直誰も死なない アバウトくらいがちょうどいい!#雑なくらし はじめました』(ツボウチさん/KADOKAWA)は、タイトル通り「ちゃんとできない自分」を否定しない生活を、笑いとともに描いたコミックエッセイだ。

本作の著者で、夫と息子と暮らす主婦のツボウチさんは、かつては「丁寧なくらし」に憧れていた。しかしちゃんとした夕飯を作ろうとしても子どもにまとわりつかれ段取りが崩壊したり、ブレンダーなど便利家電を買っても結局最初しか使わずにオブジェ化させたり、寝る前など変なタイミングに掃除を始めたりと、結局「丁寧」とはほど遠い生活になるのが現実だった。そんなエピソードの数々に「あるある」と膝を打つ人は多いことだろう。

また、本作にはシンプルライフ研究家・マキ氏に暮らしのコツを聞くというコラボ漫画も収録されており、「丁寧なくらし」の体現者であるマキ氏と、雑なくらしのツボウチさんとの掛け合いは笑いながらも学びになる。ここで教えてくれるのは、完璧を目指すのではなく、家族に合った暮らし方を探していくというスタンスだ。

憧れを追い求めて頑張るだけでは疲れてしまう。「ちゃんとできない自分」を責める必要はまったくなく、「とりあえず誰も死なないし」と軽く考え、自分や家族のペースに合わせることが幸せにつながるだろう。本作はそんな「雑なくらし」も肯定してくれる。特に日々家事と育児に追われ、雑然とした部屋を見て絶望している人はぜひ手に取ってほしい。読後は肩の力が抜けて、ずいぶんと気持ちが軽くなっているはずだ。

文=ゆくり

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