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「ちょっと言いにくいんですけど」夜中の機械音を訴える隣人。疑っていた私が外に出て驚いた理由

  • 2026.9.2

うちでは、ドアを閉めれば聞こえなかった

家をオール電化にしたとき、庭のすみに給湯の機械を置きました。夜間にお湯を沸かす設定にすると光熱費を抑えられると説明を受け、実際に以前より負担が軽くなったので、私は満足していました。

春になり、隣の家へ男性が越してこられました。それからしばらく経ったある日、その方が少し困った顔で玄関先に立っていました。

「すみません。ちょっと言いにくいんですけど……夜中の2時ごろ、そちらから低い音がするんです」

「うちから、ですか?」

思わず聞き返すと、男性は申し訳なさそうにうなずきました。

「たぶん、庭にある機械だと思うんです。寝る部屋がそちら側なので、夜になるとけっこう響いてきて……。何とかなりませんか」

怒っているというより、何日か我慢した末に言いに来たような話し方でした。

私はその日の夜、庭に出て機械の近くで耳を澄ませました。確かに「ブーン」という低い音はしています。

ところが家へ入り、ドアを閉めるとほとんど聞こえません。

「これくらいなら、そんなに気になるかな…」

家族にも聞いてみましたが、「中にいたら分からないね」という返事でした。

そのため私は、隣の方が少し音に敏感なのかもしれないと思ってしまったのです。

その後も、男性は何度か声をかけてきました。

「やっぱり昨日も、2時ごろから聞こえてきまして……」

「そうですか……。すみません、もう少し様子を見てみますね」

私はそう答えていました。

けれど今思えば、「様子を見る」と言いながら、きちんと確かめようとはしていませんでした。

いつもの場所から少し離れただけで、音が変わった

秋のはじめ、夜中に目が覚めた日がありました。時計を見ると、ちょうど2時を過ぎています。

ふと隣の方の言葉を思い出し、私は上着を羽織って庭へ出ました。

いつものように機械の横に立つのではなく、自宅の敷地内を歩いて、隣の家に近い塀際まで移動してみました。

そこで耳を澄ませた瞬間、驚きました。

「…こんなに聞こえるの?」

機械のすぐそばで聞いたときとは違い、低い音がずっとはっきり耳に残ったのです。

翌朝、隣の方を見かけた私は自分から声をかけました。

「昨日の夜、2時ごろに私も外で聞いてみました」

男性が足を止めました。

「聞こえましたか?」

「はい。すみません。今まで、うちの中では聞こえないから大した音じゃないと思っていました。でも、場所を変えたら全然違いました」

男性は少しほっとしたような顔をしました。

「分かってもらえただけでも、よかったです。僕も何度も言うのは嫌だったので……」

その言葉を聞いて、私は余計に申し訳なくなりました。

「何度も言わせてしまって、すみません。業者さんに一度見てもらいます」

その週のうちに業者へ相談すると、周囲の壁や窓の位置によって音が聞こえやすくなる場合があるとのことでした。そこで、隣家の窓へ音が向きにくくなるよう、機械の位置と向きを調整してもらいました。

数日後、塀ごしに隣の方から声をかけられました。

「あれから、かなり静かになりました」

「本当ですか。よかった……」

「昨日は久しぶりに、音を気にせず眠れました」

その言葉を聞いて、私はようやく肩の力が抜けました。

機械は今も使っています。ただ、あの出来事以来、「自分には分からないから大丈夫」と簡単に決めつけないようになりました。

自分の家で聞こえなくても、立つ場所が変わればまったく違って聞こえることがあります。

あの夜、塀際まで歩いて確かめるのに、ほんの数分しかかかりませんでした。その数分を、私は何か月も先延ばしにしていたのでした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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