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【防災セット】完璧はNG?食糧以外に“入れるべき”グッズとは…防災士が“必要な視点”で解説

  • 2026.8.30
避難しやすい防災グッズとは?
避難しやすい防災グッズとは?

9月1日は「防災の日」です。1923(大正12)年9月1日に発生した関東大震災の大惨事を教訓として、防災対策の重要性を広く国民に理解してもらうために制定されました。さて、「防災セット」を用意している人も多いと思います。食糧やモバイルバッテリー、常備薬などを入れていることと思います。そこで、「完璧な防災セットを作ることよりも『避難しやすくする』視点」で防災セットを作った方が良いと話す気象予報士・防災士の橋本真希さんに、平時からしておくべき備えを聞きました。

「避難しやすくする」視点とは?

Q.備蓄をするにあたってまず最初に何を用意すべきなのでしょうか。

橋本さん「備蓄を考える際に大切なことは『もしも今ライフラインが止まったら何が必要か』を想像することです。

備蓄というと食料を連想しがちですが、トイレ問題も想像以上に深刻です。悪臭や混雑など避難生活では多くのストレスが発生するため、非常用のトイレの準備はマストです。また、水は生活用と飲料用をあわせて大人1人につき1日約3リットル、それを3日~1週間分用意するのが理想的ですが、保管場所に余裕がなければ最低3日分の飲料水を確保し、生活用水を浴槽の残り湯で補う手もあります。

さらに、火を使えば食品を温めたり、消毒ができたりして便利なので、カセットコンロとガスボンベを準備しておくとよいでしょう。トイレ、水、火の3点があるだけでも平時に近い生活ができ、ここに各家庭ごとに必要な物を追加していきます。生活を少しでも快適にするために体拭きシート、歯磨き用品、女性の場合は生理用品、高齢者は薬、赤ちゃんがいる場合はおしりふきなど……。

また、食器をくるんで汚れの付着を防ぐほか、ひもや包帯の代わりにも使える食品ラップはとても優秀な防災グッズです!」

Q.持ち出し用の防災セットには何を入れておいたらよいのでしょうか?

橋本さん「大切なのは完璧な防災セットを作ることよりも『避難しやすくする』こと。普段使っている通勤・通学、外出用のカバンに身分証、水分、常備薬、眼鏡などを入れて常に持ち歩いていれば、どこで被災しても対応しやすくなります。

そこに、現金、マスク、除菌シートなど、『避難しやすくする』ため物を個々に追加していきましょう。現金は公衆電話や自動販売機を使う可能性も想定し、十円や百円硬貨、紙幣は使いやすい千円札を多めに用意しておくとベストです。

また、普段使いのリュックを軽くて持ち運びしやすいものに変えておけば、防災グッズを多く入れても持ち運びやすくなります。これらの防災グッズは百円ショップやプチプラブランドでコスパよく手軽に集められるので、防災にハードルの高さを感じている方にこそ『避難しやすくする』視点を取り入れていただきたいですね」

Q.“防災の初心者”におすすめの訓練を教えてください。

橋本さん「日常生活のふとした瞬間に『もしも今地震が起きたら』と考えてみることから始めましょう。倒壊や落下の恐れのあるブロック塀や看板、逃げ込む場所を確認するなど、『もしも』の視点で生活環境を見直すだけでも立派な防災訓練です。また、大規模災害時に安否確認ができる災害伝言用ダイヤル『171(いない)』は毎月1日、15日、正月三が日、防災週間(8月30日午前9時~9月5日午後5時)、防災とボランティア週間(1月15日午前9時~1月21日午後5時)に携帯電話などから体験できるので、いざというときに正しく使えるよう実際に操作手順を試しておきましょう。

そのほか、非常食を食べて味や調理法の確認しておくことも非常時のストレスを軽減させるために大切な訓練です。また、家族や同居人がいる場合は、避難場所を3カ所ほど決め、避難場所の優先順位を共有する、連絡が取れない場合の動きを決めるなど、日頃から『もしも』の視点を取り入れて話し合っておくことも大切です」

非常時もできるだけ普段に近い生活を送ることで、冷静な行動やストレス緩和につながります。まずは「飲食」と「排泄」を押さえ、自分が普段と近い生活を送るために必要なものを備蓄品に追加しましょう。また、自分がよく行く場所での「もしも」をリアルに想像し、起こりうるリスクと取るべき行動のイメージトレーニングをすることが、防災訓練の第一歩です。

オトナンサー編集部

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