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ノルウェーのイングリッド・アレクサンドラ王女、600年ぶりの王位継承者に 新国王と共に大臣たちと対面

  • 2026.8.29
2022年に発表された公式ポートレート。イングリッド・アレクサンドラ王太子(Crown Princess Ingrid Alexandra) Handout / Getty Images

現地時間8月28日(金)、ノルウェーのハーラル5世国王が崩御した。それに伴いホーコン王太子が間もなく国王に即位、ホーコン8世国王となる。また妻のメッテ=マリット王太子妃が王妃になる。ノルウェーでは1906年以降戴冠式が行われていないことから、今回も開催されない可能性が高い。雑誌『ハロー!』などの報道によると、王太子は間もなく国務院で正式な即位宣誓を行い、その後ノルウェー議会で宣誓すると見られている。ちなみに国務院は国王が議長を務め、首相と大臣で構成される最高行政執行機関。議会の信任を得て組織される。

そして新たな王位継承者となるのがイングリッド・アレクサンドラ王女。今後は「クラウン・プリンセス(王太子)」と呼ばれる。ノルウェーに女性の王位継承者が誕生するのは実に600年ぶり。最後の女性君主は1412年に亡くなったマルグレーテ1世女王だった(注)。

イングリッド・アレクサンドラ王太子(Crown Princess Ingrid Alexandra) Getty Images

ホーコン8世国王とイングリッド・アレクサンドラ王太子は、ハーラル5世国王の崩御から数時間後に王宮で開催された閣議にそろって出席。新国王は軍服、新王太子は黒いスーツ姿だった。2人は閣僚と対面、新国王は「ホーコン8世国王」の名で即位することを発表すると同時に、父や祖父、曽祖父が代々掲げてきたモットー「すべてはノルウェーのために」を引き継ぐことを伝えた。

ホーコン国王(King Hakon of Norway)、イングリッド・アレクサンドラ王太子(Crown Princess Ingrid Alexandra) Getty Images

ノルウェーの憲法に、男女の関係なく第1子が王位を継承する絶対長子相続制が導入されたのは1990年。この法改正は、それ以降に生まれた世代に適用されることになった。ハーラル5世国王の第1子はマッタ=ルイーゼ王女。ホーコン8世国王は第2子だった。この世代にはそれまでの男子優先が適用されるので、王位継承者はホーコン8世国王のまま変わらず。そして2004年、絶対長子相続制になって初めて王位継承者の子どもとしてイングリッド=アレクサンドラ王女が誕生する。その前年に、マッタ=ルイーゼ王女に長女のモードが生まれていたが、母が王位継承者ではなかったため次期王女にはならなかった。ちなみにモードも王位継承権は持っている。

イングリッド・アレクサンドラ王太子はオーストラリアのシドニー大学に留学していたが、母の肺疾患が悪化。両肺の移植手術を受けることになったため帰国した。秋からは交換留学生としてノルウェーのオスロ大学で勉強を再開する。近年は将来女王になる準備として、公務に関わることも増えている。今年に入ってからは初めての単独公務にトライ、ノルウェー最北端のフィンマルクを訪問した。昨年12月にはノーベル平和賞の受賞式に初出席。ハーラル5世国王やソニア王妃たちとともに受賞者を称えた。

前列:ハーラル5世国王(King Harald V of Norway)、ソニア王妃(Queen Sonja of Norway)、後列:ホーコン王太子(Crown Prince Haakon)、イングリッド・アレクサンドラ王女(Princess Ingrid Alexandra)、メッテ=マリット王太子妃(Crown Princess Mette- Marit) Rune Hellestad / Getty Images

大学を卒業するまでは学業がメインだが、すでに建国記念日の式典に出席したり、赤十字社などを訪問したりと公務にも積極的に携わっている。今年7月には弟のスヴェレ・マグヌス王子とサッカーのW杯でノルウェー代表を応援するためにスタジアムに足を運び、大きな注目を集めた。今後は公務も徐々に増えると見られている。これからの活躍を見守りたい。

(注:マルグレーテ1世女王は正式には女王の肩書きは持たなかったが、ノルウェーとデンマーク、スウェーデンの北欧三国を実質上支配した君主であり、女王と扱われる。)

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