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「それなら、うちも外してもらえませんか」PTA役員を決める保護者たち。だが、転居予定の保護者の思わぬ発言とは

  • 2026.8.30
「それなら、うちも外してもらえませんか」PTA役員を決める保護者たち。だが、転居予定の保護者の思わぬ発言とは

くじを引く前、一人の保護者が手を挙げた

子どもが小学生だった頃、春になると、その年のPTA役員を決めるために保護者が集まっていました。

その年もなかなか立候補者が出ず、最後は集まった人たちでくじを引くことになりました。

進行役の方が紙を折り、箱を用意していたときです。一人の保護者が手を挙げました。

「来月、引っ越すことが決まっているんです。役員になっても途中までしかできないと思います」

転居先は今の学校から離れた地域で、子どもも転校する予定だといいます。

進行役の方が周囲に確認すると、特に異論は出ませんでした。その方は今回のくじから外れることになりました。

ところが、その直後です。

別の方が手を挙げました。

「それなら、うちも今年中には引っ越す予定なので、役員は難しいです」

部屋が急に静かになりました。

先ほどの方とは違い、引っ越す時期も転居先もまだ決まっていないそうです。「できれば今年中に」と家族で話している段階だと、その方は説明しました。

もちろん、役員をできれば避けたい気持ちは私にもありました。

ただ、まだ決まっていない予定まで理由になるのなら、どこまでを対象にすればいいのだろう。そんな戸惑いが、周りにも広がっているように感じました。

「決まったときに相談することにしませんか」

少しして、進行役の方が口を開きました。

「引っ越しが決まって、途中から続けられなくなった場合は、その時点で相談することにしませんか」

責めるような口調ではありませんでした。

「まだ時期が決まっていない方まで外してしまうと、ほかにも仕事や家庭の予定がある方はいらっしゃると思うので」

何人かが小さくうなずきました。

引っ越し予定だと言った方も、少し考えたあとで、

「分かりました」

と答えました。

そして、その方もほかの保護者と同じようにくじを引きました。

その日の役員決めは、そこからまた進んでいきました。

実際に来月転居する人と、いつか引っ越すかもしれない人。どちらにもそれぞれ事情はあります。

ただ、まだ起きていないことまで先回りして決めようとすると、線引きは難しくなります。

誰かの事情を否定するのではなく、「本当に状況が変わったときに、そのとき相談する」。あの日は、それがいちばん現実的な決め方だったのだと思います。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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