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【MLB】独走ブルワーズの異色戦術は「引っ張らない&振らない」 小技多用でもない…チーム本塁打数“最小”で得点上位の理由

  • 2026.8.28
ブルワーズのジェイク・バウアーズ(C)ロイター
SPREAD : ブルワーズのジェイク・バウアーズ(C)ロイター

MLB公式サイトは27日(日本時間28日)、今季のブルワーズ打線がなぜ機能しているのかを分析する記事を公開した。
得点はリーグ上位でありながら、本塁打はメジャー最少という異色のチームがどのように点を奪っているのか。その中身は、いわゆる"スモールボール"の定番とは異なるものだった。

■「打者として一番難しいのは、ボールを引っ張って打ち上げること」

マイク・ペトリエロ記者の分析によると、ブルワーズの本塁打はメジャー最少。20本塁打を超えているのはジェイク・バウアーズ内野手のみだ。しかし得点は上位に位置しており、犠飛・犠打・死球といったスモールベースボールにおける“定番”戦法で得点を稼いでいるわけではないという。ハードヒットの割合も7位と打球の質自体は高い。
特徴的なのは打球方向だ。同記事は、他29球団がプル(引っ張り)方向の打球がメインであるのに対し、ブルワーズだけが逆方向だと指摘する。プルしての空中打球(引っ張ってのフライやライナー)の割合は直近10年間で最低水準で、レギュラー選手に平均超えはゼロだという。
記事内では米放送局『ESPN』の解説を務める往年の名打者、ジョーイ・ボット氏の発言として、「打者として一番難しいのは、ボールを引っ張って打ち上げることだ」という言葉が引用されている。また最後の4割打者として知られるテッド・ウィリアムズ氏もかつて同じ意見を述べ、「それが最上の打球だ」と語ったともされる。ブルワーズは"最上の打球"をあえて追わず、チームとして一環した逆方向へのコンタクトで結果を出している。

もう一つの柱が「振らない」ことだ。記事によれば、フルシーズンのスイング率(投球に対して振った割合)は2019年以降で最低、直近10年間でも3番目の低さ。四球はMLB全体1位のカブスに次いで2位。カブスのクレイグ・カウンシル監督は、ブルワーズのパット・マーフィー監督について「チームとしてあまりスイングしない。監督が振るなと言っているからだ」と語った発言も紹介されている。

そして、本塁打数は少ないが、得点圏での本塁打は39本でMLB全体4位の多さ。走者を置いた場面で効率よく長打を放っている構図だ。パーセンテージで見るとチーム本塁打の49%が走者なしの場面、33%が得点圏の場面となっている。

現時点でブルワーズは83勝51敗(勝率.619)でナ・リーグ中地区首位。2位カブスに7ゲーム差をつけている。チーム本塁打は123本でMLB全体で最少だが、668得点は3位、553四球は2位。出塁率.338は堂々の1位となっている。

■ブルワーズの主な打者成績(8月28日時点)

ジェーク・バウアーズ内野手:23本塁打、打率.272、出塁率.382、長打率.501
ジャクソン・チョウリオ外野手:19本塁打、打率.283、出塁率.345、長打率.477
ブライス・チュラング内野手:17本塁打、打率.257、出塁率.353、長打率.434
ウィリアム・コントレラス捕手:12本塁打、打率.266、出塁率.337、長打率.390
ゲーリー・サンチェス捕手:10本塁打、打率.205、出塁率.345、長打率.415

■参考:同地区カブスの主力打者成績

ピート・クローアームストロング外野手:33本塁打、打率.276、出塁率.374、長打率.550
イアン・ハップ外野手:23本塁打、打率.220、出塁率.327、長打率.426
鈴木 誠也外野手:22本塁打、打率.270、出塁率.364、長打率.478
ペトリエロ記者は結論として、このスタイルはレギュラーシーズン6カ月なら機能するとしつつ、プレーオフでは相手を上回る本塁打を打ったチームの勝率が歴史的に高いことを指摘。ブルワーズがディビジョンシリーズより先のプレーオフで勝利したのは2018年以来ないという事実も添えている。
地区独走の先に待つ10月の戦いで、この異色の攻撃スタイルがどこまで通用するかが最大の焦点となる。

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