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「命があれば、めっけもん」不安に押しつぶされそうな日に思い出したい84歳の言葉

  • 2026.8.28

「命があれば、めっけもん」不安に押しつぶされそうな日に思い出したい84歳の言葉

「もう歳だから」とあきらめるより、今日という日を機嫌よく、軽やかに楽しみたい。そんな生き方を実践しているのが、84歳の高橋恵さん。その暮らし方や考え方には、毎日を楽にするヒントがたくさんあります。新刊『84歳、「ま、いいか」で人生うまくいく』(あさ出版)から抜粋してご紹介する第5回は、「あれもしたい、これもしたい族」とは!?

人生後半は、あれもしたい、これもしたいの「したい族」になる

どんなにお金や愛情に恵まれていても、老いは誰にでもやってきます。

84年生きてみると、本当にあっという間でした。

友人の訃報にふれるたびに、「あと何年かしら」と考えることもあります。

でも、考えても来るものは来るのです。

それなら、「あと何ができるかな」と考えたほうが、ずっと面白い。

私はそう思うようになりました。

そうして生まれたのが、あれもしたい、これもしたいの「したい族」という考え方です。

年齢を重ねると、「~してくれないかな」と、つい待つ気持ちになりがちです。

でも、それではなかなか何も始まりません。

だったら、自分で動いてしまったほうが早いし、楽しいのです。

「したい族」は少し欲張りですが、そのくらいのほうが、人生はよく動きます。

私が若いころ、80歳のおばあちゃんといえば、日向ぼっこをしてるイメージでした。

ところが、いざ自分がなってみると、ずいぶん違いました。

「病院より美容院」
「思い立ったら即行動」

おせっかい仲間たちと、笑って、食べて、しゃべって。

毎日、なかなかにぎやかに過ごしています。

娘にはこう言われます。
「ここまで元気なら、ババアイドル目指せば?」

―いいじゃない。
そう言われると、ちょっとその気になってしまいます(笑)。

「したい族」でいると、不思議と年齢が気にならなくなります。

やりたいことがある限り、人は自然と元気でいられるものです。

人生後半は、遠慮して縮こまる時間ではなく、少し前のめりになって楽しむ時間。

あれもしたい、これもしたい。

そう思えたら、もう立派な「したい族」です。

私は死なない―、なんて言ったら叱られるかしら。

でも、みなさんの心の中で、困ったときにちょこんと顔を出すような、そんな存在でいられたらうれしいなと思っています。

何があっても大丈夫。命があれば、めっけもん

「命があれば、めっけもん」

これは、おせっかい協会の創設当初から支えてくださっている内村守男さんのお母さまの言葉です。

終戦後、満州から命からがら日本へ引き揚げ、何もないところから洋裁の仕事で三人のお子さんを育て上げた方です。

だからこそ、この一言には、きれいごとではない重みがあります。

バブル崩壊、失われた三十年、大震災、そして新型コロナ。世の中が止まり、人の心まで動けなくなるような時代を私たちは経験してきました。

不安に押しつぶされそうになると、「もうだめかもしれない」と思ってしまうこともあります。

でも、そんなときほど思い出してほしいのです。

財産を失ってもいい。
店を閉めてもいい。
肩書をなくしてもいい。

生きていれば、やり直しはいくらでもききます。

命がある。それだけで、十分なのです。

私の家でも、かつて私が子どものころ、家族で追い詰められたことがありました。

一家心中を考えるほどの状況でした。

そのとき、一通の手紙が母を引き止めてくれました。

「あなたには三つの太陽がある。
いまは雲の中に隠れていても、いつか必ず光り輝く」

子どもたちのことを「三つの太陽」と書いてくれた手紙でした。

あの一言がなければ、いまの私はいません。

どんなに苦しくても、命さえあれば、道は残っています。

張りつめた気持ちも、どこかでふっとゆるむ瞬間が来るものです。

もしつらくなったら、心の中でつぶやいてみてください。

「命があれば、めっけもん」と。

それで少し力が抜けたら、それで十分です。

それでもまだしんどいときは、もうひとつ。

「ま、いいか」

そうやって、少しだけ自分を許してあげてください。

人生は、きちんと整ってから進むものではなく、揺れながら、迷いながら続いていくものです。

そして、84歳になっても、あれこれ失敗しながら生きている私のことを、少しだけ思い出してみてください。

うまくいかない日があっても、笑える日がきっとまたやってきます。

命があるうちは、やり直すことも、やり直さないで別の道を選ぶことも、どちらだってできるのです。

命があるうちは、まだすべて途中ですから。

※この記事は『84歳、「ま、いいか」で人生うまくいく』高橋恵著(あさ出版刊)の内容をウェブ記事用に再構成したものです。

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