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お気に入りを目立たせるなら、あえて地味な服を。マダムの装いに学ぶ“引き算”のおしゃれ【書評】

  • 2026.8.26

【漫画】本編を読む

おしゃれをしようとすると、つい色や柄を足したくなる。でも、お気に入りを目立たせたいなら、むしろほかを控えめにするのもひとつの手。何を足すかだけでなく、何を引くかを考えることで、いつもの装いはぐっと変わるのかもしれない。

『マダムが教えてくれたこと』(ユニカ/KADOKAWA)は、女子大生とマダムの交流の物語。喫茶店で働く女子大生は、年齢を重ねても軽やかに装いを楽しむマダムに出会い、それまでの価値観を変えていく。

ある日、喫茶店に現れたマダムは、金色に輝くベルトを身につけていた。女子大生はその存在感に圧倒される。ところが、マダム自身は「私はいつもは少し明るめの服だけど 今日は地味でしょ?」と笑う。地味な服に合わせているからこそ、ベルトの華やかさが際立っているのだ。

マダムの言葉をもとに、女子大生はタンスの肥やしになっていた赤ベルトを使ったコーディネートを考える。普段よく着る服は色物や柄物が多く、赤ベルトを合わせるとどうしてもごちゃごちゃしてしまう。ところが、しばらく着ていなかった地味な服に合わせてみると、赤ベルトが驚くほど映える。

おしゃれは、何を足すかだけでなく、何を引くかを考えるのも楽しい。何を主役にするかを決め、そのためにほかを控えめにする。マダムの装いから見えてくるのは、自分の好きなものをもっと素敵に見せるための工夫だ。自分のクローゼットにも、まだ気づいていない組み合わせが眠っているかもしれない。そう思うと、いつもの服まで何だか違って見えてくるだろう。

文=アサトーミナミ

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