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高齢女性「久しぶりに見たら残高がかなり減ってる…」銀行員が調べると…判明した“想定外の出金状況”に「信用してても怖いわね」

  • 2026.9.12
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。くまえり銀行員です。
今日は、久しぶりに窓口へ来店された高齢のお客様とのやり取りから、銀行員が感じた「小さな違和感」についてお話しします。

「今度、息子たちと旅行に行くことになったの。息子たちがお金を出してくれるって言ってくれているんだけど、それじゃ悪いから、私も何かごちそうしてあげようと思って」

そう話しながら、お客様は久しぶりに通帳を記帳するため、窓口へいらっしゃいました。

家族との旅行を楽しみにされている様子で、必要なお金が口座に残っているか確認したかったようです。

そして、何冊かの通帳を差し出しながら、こう尋ねられました。

「この通帳、使えますよね?久しぶりに記帳したら、残高がずいぶん減っているような気がするんです」

一見すると、家族との予定を前に、残高を確認しに来られただけのようにも見えます。しかし、通帳を確認していると、少し気になる点がありました。

この通帳の残高だと思っていました

お客様が持ってきた通帳は、すべて同じ口座のものでした。ただ、その中にはすでに繰り越しが済んでいて、現在は使用できない古い通帳も含まれていました。

実際に現在使える通帳は一冊だけです。

ところが、お客様は古い通帳に記載されている残高が、現在の口座残高だと思っていたのです。

そこで、銀行側で現在の口座残高を照会してみると、お客様が記憶していた金額と実際の残高には、大きな差がありました。

「残高が減っている気がする」という言葉を受け、通帳の状態だけで判断せず、現在の取引状況についても確認することにしました。

銀行員が気になった「ここ半年」の変化

お客様は、ご自身が高齢になったことから、数年前に息子さんへキャッシュカードを渡していました。

日用品の買い物や病院の支払いなど、身の回りのことをお願いするためです。

カードを渡した当初は、お客様が依頼したとおりに買い物などをしてくれていたといいます。

ところが、取引の状況を確認すると、ここ半年ほどでATMからの出金額に大きな変化が見られました。

1日の限度額いっぱいまで引き出されている日が続いていたのです。

お客様が想定していた使い方と、実際の出金状況との間に、大きな違いが生じていました。

もちろん、ご家族に任せているからといって、ご本人以外による引き出しを最初から疑うわけではありません。大切なのは、書類や通帳だけを見て判断するのではなく、ご本人が認識している内容と、実際の取引記録に食い違いがないかを確認することです。

今回も、「この通帳が使えるか」という何気ない質問から、現在の残高や取引状況を確認したことで、ご本人が把握していなかった出金の状況が見えてきました。

最後に、お客様からこんな言葉をいただきました。

「信用している家族でも、お金が絡むと怖いわね。確認してもらってよかった」

銀行の窓口では、手続きに必要な書類がそろっているかだけを確認しているわけではありません。

通帳の状態やお客様の受け答え、これまでの取引との違いなど、さまざまな情報を照らし合わせながら、手続きを進めています。

「なんとなく気になる」という小さな違和感を、そのままにしない。

それは、お客様を疑うためではなく、大切な預金を守るための確認でもあります。

敬老の日など、家族で過ごす機会が増える時期だからこそ、久しぶりに通帳を記帳したとき、「思っていた残高と違う」と感じたら、そのままにせず、まずは銀行に確認してみてください。

今回のお客様のように、家族との楽しい予定を機にした何気ない確認が、思わぬ事実に気づくきっかけになることもあるのです。


ライター:くまえり銀行員
金融機関の窓口業務に携わり、日々さまざまなお客様対応を経験。忙しい日常の中で起こりがちな銀行手続きの行き違いやトラブルを、窓口の内側から見た視点で、読者に寄り添いながら伝えています。「知らなかった」が「なるほど」に変わる瞬間を大切に執筆中。


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