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銀行で「私が先だ!」女性客を指さし怒鳴る男性…→順番が入れ替わった原因になった“男性の行動”とは

  • 2026.9.11
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。くまえり銀行員です。
今日は、銀行のロビーで起きた「順番」をめぐる、少し気まずいやり取りについてお話しします。

「私が先だ! 私のほうがこの人より先に店に入ったぞ!」

混雑した銀行ロビーに、60代の男性の声が響きました。男性は、窓口へ向かおうとしていた70代の女性を指さしていました。

「20分も待ったんだぞ!」

男性が訴えていたのは、自分より後に来た女性が先に呼ばれたことでした。先に来店したのは自分なのだから、自分が先に呼ばれるはず。そう考えるのも、無理はありません。

私は二人の状況を確認しながら、「大変失礼いたしました。まずはそれぞれの手続き内容を確認させていただきます」と声をかけました。

「先に来たのは私」男性が納得できなかった理由

確認してみると、男性は退職金の入金に伴う口座開設と運用相談で来店されていました。

一方、女性は住所変更の手続きでした。

銀行では、窓口での手続きをスムーズに進めるため、来店後に手続き内容や必要書類を確認し、事前に書類を記入していただくことがあります。必要な準備が整ったところで番号札を受け取っていただくため、来店した順番と番号札の順番が必ずしも一致するとは限りません。

具体的な流れは支店によって異なりますが、私のいる支店ではそのような対応をしていました。

今回、男性の番号札は3番。女性は2番でした。

男性の口座開設では、本人確認書類の提示に加え、タブレットで個人情報を入力していただく必要があります。ところが、財布の中にあるはずの本人確認書類が見つからず、バッグの中身をすべて出して探す時間もありました。その後、タブレットへの入力などもあり、窓口へ進むまでに時間がかかっていたのです。

その間に、少し遅れて来店した女性は住所変更の書類を書き終え、先に番号札を受け取っていました。

つまり、女性が男性の順番を抜かしたわけではありません。男性の手続きに時間がかかっている間に、女性のほうが窓口で手続きを始められる状態になったのです。

後から来た女性が先に呼ばれた意外な理由

このやり取りを見ていた周囲のお客様も、最初はハイカウンターとローカウンターの違いによる勘違いではないかと思われていたようです。

銀行には、入出金や振り込みなどを扱うハイカウンターと、口座開設や住所変更などを扱うローカウンターがあります。ハイカウンターは比較的流れが速いため、窓口の違いで勘違いされる方もいます。

ところが今回は、二人ともローカウンターでの手続きでした。

それでも、必要な書類の記入や確認にかかる時間が違ったことで、後から来た女性が先に呼ばれていたのです。周囲のお客様にとっても、「先に銀行へ入った人が、必ず先に呼ばれるわけではない」ということを目の当たりにする機会になったのではないでしょうか。

事情を説明すると、男性も納得された様子でした。ただ、「先に来たのに…」というモヤモヤまでは完全には消えていないように見えました。

その姿を見て、私は改めて、お客様にとって「順番」は単なる番号の問題ではないのだと感じました。先に来たのに後から来た人が先に呼ばれれば、「自分は後回しにされた」と思うのは自然なことです。

だからこそ、こうした場面で銀行員が大切にしているのは、どちらが正しいかを決めることではありません。まず何が起きているのかを確認し、その理由をお客様に分かるようにお伝えすることです。

「私の順番です」の裏側にあるもの

お客様からすると、「早く番号札を取って、早く窓口に行きたい」と思うかもしれません。しかし、手続き内容や必要な持ち物を確認しないまま窓口へ進むと、「この窓口ではなかった」「必要な書類が足りない」といった別の行き違いにつながることがあります。

だからこそ、まずロビーで手続き内容を確認し、必要な準備を整えてから番号札を受け取っていただきます。そのひと手間にも、お客様の手続きをできるだけスムーズに進める意味があります。

今回の出来事は、どちらか一方が悪かったわけではありませんでした。男性は「先に来たのだから先に呼ばれる」と思っていました。女性は、案内された番号に従って窓口へ向かいました。それぞれの認識には、それぞれの理由があったのです。

銀行で待っていて、「なぜ自分より後の人が先に呼ばれるの?」と思うことがあれば、順番を抜かされたと決めつける前に、手続きの内容や受付の流れを確認してみてください。

銀行員にとっても、お客様の「なぜ?」をそのままにせず、一つずつ確認して納得できる形にすることは、手続きを正確に進めることと同じくらい大切な仕事なのです。


ライター:くまえり銀行員
金融機関の窓口業務に携わり、日々さまざまなお客様対応を経験。忙しい日常の中で起こりがちな銀行手続きの行き違いやトラブルを、窓口の内側から見た視点で、読者に寄り添いながら伝えています。「知らなかった」が「なるほど」に変わる瞬間を大切に執筆


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