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「高い靴だから素敵」は勘違い? 70歳マダムに学ぶ、お金をかけない「おしゃれの本質」【コミック書評】

  • 2026.8.25

【漫画】本編を読む

おしゃれな人が身につけているものは、きっと高価なのだろうと、ついそう思ってしまう。だが、値段だけで素敵さは決まらない。きちんと手入れをしているか、丁寧に扱っているか。そこにこそ、おしゃれの本質があるのかもしれない。

『マダムが教えてくれたこと』(ユニカ/KADOKAWA)は、喫茶店でアルバイトをする女子大生が、70歳のマダムとの交流を通して、暮らしや装いへの向き合い方を変えていくコミックエッセイ。マダムの姿は、女子大生にとって憧れであり、人生のヒントでもあるのだ。

ある時、女子大生が目を奪われたのは、マダムの足元。ぴかぴかに磨かれた靴は、どう見ても高そうだ。だが、マダムは「靴はもちろんだけれど、『先っぽ』には特に気を使ってるの」と話す。高価だからではなく、先端まで丁寧に磨いているからこそ、マダムの靴はこんなにも美しく見えるのかもしれない。

そんな言葉に女子大生はハッとする。自分の靴を見下ろすと、泥がつき、ツヤもない。安い靴だから仕方ないと思っていたけれど、マダムの話を聞くと、それだけではない気がしてくる。高いか安いかより、きれいにしようとする気持ちがあるかどうか。もしかしたら、そこに差が出るのかもしれない。

おしゃれは、お金をかければ完成するものではない。持っているものをどう扱うか、どこまで大切にできるかで、その見え方はきっと変わる。マダムの靴が輝いて見えるのは、モノを丁寧に扱う姿勢まで映しているからだ。マダムの美しい足元を見ていると、明日を少し丁寧に生きてみたくなるような、心地よい変化が心に芽生えてくる。

文=アサトーミナミ

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