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もし、あなたがメンフィスのメンバーだったら? 気鋭クリエイター3組が描いた仮想デザイン案を公開!

  • 2026.8.24
Hearst Owned

エットレ・ソットサスを中心に、若手デザイナーや建築家が集まり結成されたメンフィス。現代のクリエイターがそこに参加したら? 3組の夢あふれるデザイン案を見てみよう。

『エル・デコ』2026年8月号より。

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建築家。向山裕二、笹田侑志からなる建築ユニット。日本とヨーロッパで経験を積んだ後、2018年に結成。装飾性に重きを置いた個性的な建築を数多く手掛ける。

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ULTRA STUDIOがデザインしたら……

組み合わせて楽しめる石灯籠をモチーフにした照明

色や装飾を取り入れた新たな心地よさを宿す建築を手掛けるウルトラスタジオ。彼らにとって、色彩は空間の印象を決める大事な要素だ。「上原坂道のマンション」をはじめ、設計時には色の効果を検証するため、展開図を用いて配色の検討を重ねる。

「メンフィスのデザインに見られる機能と一致しない形、感情を揺さぶる色彩、その組み合わせによる連想作用に引かれる」と語る彼らの提案は、日本庭園などで見られる石灯籠をモチーフにした照明。 「日本人にとって身近な存在でありながら、その造形を深く意識することの少ない灯籠。デフォルメしたパーツを組み合わせて、単一の機能に当てはまらない家具ともオブジェとも呼べない謎めいたものに変換しました」と2人。

意外性のある色合わせや偶然生まれるフォルムの美しさを見つける、遊び心あふれる作品だ。

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Their WORK

多彩な色や素材を取り入れ、各居室それぞれの個性を際立たせた、上原坂道のマンション。

Saiko Kodaka

NOU 狩野佑真

デザイナー。1988年栃木県生まれ。東京造形大学デザイン学科室内建築専攻卒業。アーティスト、鈴木康広のアシスタントを経て、2012年に「STUDIO YUMAKANO」設立。23年に「NOU」として法人化。

Saiko Kodaka

狩野佑真がデザインしたら……

現代の加工技術で実現する枝と棚が一体となったシェルフ

メンフィスのメンバーの中でも、とりわけアンドレア・ブランジに大きな影響を受けたというデザイナーの狩野佑真。「自然素材と工業製品が共存する、独特の世界観を持つ表現に魅力を感じます」と語る。

狩野が考えた“Industrial Branch|Shelf”は、直線で構成されたシンプルな棚から有機的な枝が生えたようなユニークなシェルフ。過去に木工家具メーカーの「カリモク」と取り組んだウォールフックと同様に、CNC切削加工(3Dのデータを元に木材を高精度で成形する技術)を用い、棚と枝をシームレスに削り出す想定だ。「木から削り出された枝は、本来の木の姿を思い出させると同時に、工業的な技術によって生み出された人工物でもある。その矛盾や曖昧さの中に、現代におけるメンフィス的表現の可能性があると考えています」

Saiko Kodaka

His WORK

「カリモク」と取り組んで制作した“ウォールフック”。

NANAKO ONO

RUI Architects 板坂留五

建築家。1993年、兵庫県生まれ。2016年東京藝術大学美術学部建築科卒業。18年同大学大学院美術研究科建築専攻修了後、現事務所を設立。シェアスペース「PIN」をクリエイターらと共同運営している。

NANAKO ONO

板坂留五がデザインしたら……

住む人と通りを行く人に時を告げる「時計窓」

学生時代にメンフィスの存在を知ったという建築家の板坂留五。「彼らの作品を見ると、私も考えてみたい! と思わせる、ウェルカムな雰囲気を感じます」と語る彼女の構想は自身の街歩きでのルーティンが原点。

「街を歩きながら、時計を見つけるのが好きなんです。公園や学校はもちろん、個人宅や小さな商店でも外に向けて時計をつけていることがあります。見つけるたびに、時計の持ち主とコミュニケーションができた気分になって少し嬉しくなります」。

NANAKO ONO

その体験から着想したのは自分だけでなく外を歩く誰かに向けても時刻を告げる“時計窓”。窓の向かいに鏡と洗面台を取り付け、顔を洗いながらその日の天気と時間を確認できる。「時計の向こうに空が見えたら時間に追われる気分も和らぐかも」と板坂。生活に空間や家具がもたらす情緒的な豊かさを体現するような作品だ。

JUNPEI KATO

『エル・デコ』2026年8月号

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