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「レジをもっと開けろ、何をやってるんだ」店員を責め続ける客。だが、他の客の一言で空気が一変

  • 2026.8.23

夕方のスーパーで、レジ待ちの列が伸びていた

仕事帰りにスーパーへ寄った日のことです。夕方の店内は混み合っていて、レジの前にはどの列にも何人もの客が並んでいました。

私も買い物カゴを持って最後尾につきました。動いているレジは2〜3台ほどで、ほかのレーンはランプが消えたままです。

並んでいる人たちは少し疲れた様子ではありましたが、特に騒ぐ人はいませんでした。私も「今日は時間がかかりそうだな」と思いながら、少しずつ進む列を待っていました。

そんなとき、前のほうから大きな声が聞こえてきました。

「レジをもっと開けろ、何をやってるんだ」

見ると、男性客がレジに立つ店員へ向かって声を上げています。手には買い物カゴを持ち、何度も店員のほうへ身を乗り出していました。

長く待っていて、かなりいら立っていたのかもしれません。

店員は会計の手を止めず、落ち着いた声で答えました。

「すみません。今日は開けられないんです」

しかし、男性は納得できない様子でした。

「開けられないって、どういうことだよ」

「こっちは急いでるんだよ。早くしてくれよ」

店員が説明しても、男性の声はなかなか収まりません。周囲の客は黙ったままでしたが、レジ周辺の空気が少しずつ重くなっていくのを感じました。

列の後ろから、静かな声がした

そのときです。私より後ろのほうから、ひとりの客が声をかけました。

「並んでいるのは、店員さんのせいじゃないですよ」

怒鳴り返したわけではありません。責めるような口調でもなく、ただ状況を伝えるような落ち着いた声でした。

続けて、その人は言いました。

「みんな同じように待っていますから」

男性は声のしたほうを振り返りました。

そのまま周囲の列を見回しましたが、誰かと言い争いになることはありませんでした。

近くにいた客が小さくうなずき、ほかの人たちも静かに順番を待っています。

男性は少しの間黙ったあと、前を向き直りました。そしてカゴを持ち直すと、それ以上店員を責めることはありませんでした。

大げさな拍手が起きたわけでも、誰かが男性を言い負かしたわけでもありません。ただ、列の後ろから届いた短い一言で、その場の空気が少し変わったのです。

閉まったレーンは、そのままだったけれど

その後も、閉まっていたレーンが新しく開くことはありませんでした。それでも列は再び静かに進み始めました。

やがて私の番になり、カゴをレジ台に置きました。

会計をしてくれた店員と目が合ったので、私は軽く会釈をしました。店員も小さく頭を下げ、すぐに次の商品へ手を伸ばします。

ほんの一瞬のやり取りでした。

混雑していれば、待つ側がいら立ってしまうこともあると思います。それでも、その場の店員を責めても状況が変わらないことはあります。

強い言葉で言い返すのではなく、「みんな同じように待っている」と静かに伝えた声が、今でも印象に残っています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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