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「客が安くしろって言ってるんだぞ」酔って無茶な要求をする客。だが、客が周りの視線に気づいた結果

  • 2026.8.24
「客が安くしろって言ってるんだぞ」酔って無茶な要求をする客。だが、客が周りの視線に気づいた結果

会計に来た客から、突然「まけろ」と言われた

カラオケ店で店長代行をしていた頃の話です。

夜の時間帯は受付や会計をほとんど私ひとりで担当していて、その日もカウンターで伝票を確認しながら、帰る客の対応をしていました。

そこへ、顔を赤くした男性客が会計にやってきました。

私が伝票を確認して金額を伝えると、男性はカウンターに肘をつき、短く言いました。

「まけろ」

一瞬、聞き間違えたのかと思いました。

念のため伝票を見直しましたが、利用時間にも注文内容にも間違いはありません。

「申し訳ございません。お値引きはいたしかねます」

そう伝えると、男性の表情が変わりました。断られるとは思っていなかったのか、先ほどより大きな声で値引きを求めてきます。

「もっと安くしろ、聞こえないのか」

私は声を荒らげず、もう一度同じ説明をしました。

こちらの判断で会計金額を変えることはできません。どれだけ強く言われても、その点だけは変えられませんでした。

怒鳴り声が響くほど、周囲から声が消えていった

男性はさらに身を乗り出し、指をこちらへ向けながら言いました。

「客が安くしろって言ってるんだぞ」

その声がロビーに響いた頃、私は周囲が急に静かになっていることに気づきました。

ソファで待っていた客たちは話すのをやめ、通路を歩いていた人もこちらを見ています。誰かが口を挟んだわけではありません。ただ、男性の怒鳴り声だけが店内で目立つようになっていました。

やがて男性も、その視線に気づいたようでした。

周囲を見回したあと、先ほどまでの勢いが少しずつなくなっていきます。

「……もういい」

それだけ言うと、男性は私と目を合わせないまま財布を開き、カウンターに現金を置きました。

受け取った金額を確認すると、伝票どおりの額でした。

私はそのまま会計を済ませ、男性は何も言わず店を出ていきました。

扉が閉まると、静かになっていたロビーにも少しずつ話し声が戻ってきました。

長く接客をしていると、さまざまな客に出会います。それでも、怒鳴り声が大きくなるほど周囲が静かになっていった、あの夜の光景は今でもよく覚えています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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