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子どもが歯ならびを気にするのは身体醜形症?特徴と対処法を歯科医師が解説

  • 2026.8.21

子どもが歯並びを気にしたり、写真や大口を避けたりしていませんか?「矯正治療を始めるべき?」「まずは相談だけでもいい?」という疑問について、北上しらゆりデンタルクリニック院長の境英二先生が解説します。

ママ広場

「自分の歯並びが嫌い」「口元を見られたくない」「写真に写りたくない」
子どもからこのように言われたら、保護者の方はどのように答えますか。
「誰も気にしていないよ」「そんなに変じゃないよ」と励ましたくなるかもしれません。あるいは、本人がそこまで悩んでいるのなら、すぐに矯正治療などを受けさせたほうがよいのではないかと考える方もいるでしょう。
歯科医院では、歯並びや歯の色、口元の形など、見た目に関する相談を受けることがあります。実際に歯科的な治療を検討したほうがよい場合もありますが、外見への悩みが強く、日常生活にまで影響しているときは、「歯をきれいにすれば解決する」とは限りません。
今回は、子どもが歯並びや口元を過度に気にしているとき、保護者が確認したいことを歯科医師の立場からお伝えします。

外見を気にするだけで「身体醜形症」とは限らない

身体醜形症(醜形恐怖症)とは、他人からは分からない、またはごくわずかに見える外見上の特徴を強く気にして、大きな苦痛を感じたり、生活に支障をきたしたりする精神疾患です。
気になる部分を鏡で何度も確認する、反対に鏡を避ける、人と自分の外見を繰り返し比べる、欠点だと感じる部分を隠そうとする、といった行動がみられることがあります。
ただし、子どもが「歯並びが気になる」と言っただけで身体醜形症と判断することはできません。思春期は、周囲からどう見られているかを意識しやすく、外見への関心が高まる時期でもあります。また、友人に歯並びについて何かを言われた、SNSで整った口元の写真を見たなど、悩み始めたきっかけがあるかもしれません。
大切なのは、外見を気にしているかどうかだけでなく、その悩みによって生活がどの程度妨げられているかを見ることです。

「生活への影響」が相談を考える目安

例えば、次のような変化が続いていないか確認してみてください。

○鏡やスマートフォンで口元を何度も確認している
○口元を隠すことに多くの時間を使っている
○写真撮影を極端に嫌がるようになった
○人に見られることを避け、友人との交流が減った
○学校や外出を避けるようになった
○歯並びのことを何度も尋ね、安心できない状態が続く
○「この口元では生きていけない」など、強い苦痛を訴えている

一つ当てはまったからといって、身体醜形症とは限りません。しかし、外見への不安によって学校生活、友人関係、睡眠、食事などに影響が出ている場合は、本人の性格や一時的な悩みとして片づけず、専門家への相談を検討してよいサインです。
「消えたい」「生きていたくない」などの発言や、自分を傷つける行動がみられる場合は、様子を見続けず、速やかに医療機関などへ相談してください。

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悩みを否定せず、外見の評価もしすぎない

保護者にできる最初の対応は、子どもの悩みをすぐに訂正したり、解決したりしようとせず、話を聞くことです。
「そんなに変じゃない」「気にしすぎ」と否定されると、子どもは「分かってもらえない」と感じ、悩みを話さなくなる可能性があります。一方で、「確かにそこが変だね」と外見を評価したり、「矯正すれば全部解決するよ」と治療を約束したりすることも避けたい対応です。
まずは、「それくらい気になっているんだね」「いつ頃から気になり始めたの?」「学校や友達との時間にも影響している?」など、本人が感じている苦しさや生活への影響を尋ねてみましょう。
本人のつらさを受け止めることと、本人が考える外見上の欠点に同意することは同じではありません。「あなたには何の問題もない」と説得するのではなく、「どう見えるか」から「どのくらいつらいのか」へ会話の焦点を移すことが重要です。

見た目の治療を急ぐ前に確認したいこと

矯正治療などによって、歯並びや噛み合わせの改善を目指せる場合はあります。しかし、治療の必要性や期待できる変化には個人差があり、本人が想像する「理想の口元」と完全に一致するとは限りません。
とくに、客観的にはごく小さな特徴を強く気にしている、複数の医療機関を受診しても安心できない、治療後も別の部分が気になり続ける、といった場合は、治療を急ぐ前に慎重な確認が必要です。
歯科医師は、歯並びや噛み合わせの状態、治療の必要性、治療によって期待できる範囲について説明できます。しかし、身体醜形症の診断や治療を歯科だけで行うことはできません。

生活への影響が大きい場合には、かかりつけの小児科、児童精神科、精神科、心療内科、学校のスクールカウンセラーなどへの相談も選択肢になります。歯科受診をする場合も、「歯並びが気になる」だけでなく、「学校に行けないほど悩んでいる」「一日に何度も鏡を確認している」など、家庭での様子を歯科医師に伝えてください。
子どもの外見の悩みに向き合うとき、目指したいのは、保護者だけで病名を判断することでも、急いで見た目を変えることでもありません。
悩みを否定せず、そのつらさが日常生活にどのような影響を与えているかを確認し、必要に応じて適切な専門家につなぐこと。その過程で、歯科と医科がそれぞれの専門性を生かしながら連携することが、子どもを支えるうえで大切です。

※本記事の作成・整理には生成AIを活用し、医師の専門的なファストチェック・監修を経た上で信頼できる情報を掲載しています。

執筆者

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境英二
境英二

岩手県北上市「北上しらゆりデンタルクリニック」院長。歯科医師。
患者さん一人ひとりに合わせた丁寧な説明と、将来を見据えた治療計画を大切にし、虫歯や歯周病だけでなく、お口全体の健康づくりに取り組んでいます。子どもから大人まで、「なぜその治療が必要なのか」「毎日の生活で気を付けることは何か」をわかりやすく伝えることを心掛けています。歯科医療をもっと身近に感じていただけるよう、正しい医療情報の発信にも力を入れています。

北上しらゆりデンタルクリニック

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