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「当然もらえると思っていた…」53歳からiDeCoで月2.3万円を積み立てた女性、誕生日に受け取ろうとして窓口で“絶句したワケ”

  • 2026.9.16
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務のおがわ163です。20年間、金融機関の窓口で資産運用や家計相談に携わってきた経験をもとに、お金にまつわるリアルなエピソードをお届けしています。

今回ご紹介するのは、53歳で正社員になったのを機にiDeCoを始めた60代女性Aさんの体験談です。60歳の誕生日を心待ちにしていたAさんが知った、”通算加入期間”という条件とは。

53歳で正社員に。同じタイミングでiDeCoも始めた

Aさんは60歳、夫と子供のいる4人家族です。子育てがひと段落した53歳のとき、長年のパート勤務から正社員として働くことになりました。厚生年金に加入したのをきっかけに、老後資金づくりのためiDeCoも始めました。掛金は上限に近い月2万3,000円に設定し、60歳になるまでの7年間、欠かさず拠出を続けてきました。拠出した掛金の総額は約193万円、運用益を含めた評価額はそれを上回る見込みでした。

「60歳になったら、それまで積み立てた分を受け取れる」
Aさんはそう理解していました。60歳の誕生日を、退職金代わりの楽しみとして心待ちにしていました。

誕生日を迎えても、すぐには受け取れなかった

ところが60歳の誕生日を迎え、いざ受け取りの手続きをしようとしたところ、思いがけない案内を受けました。

iDeCoを60歳から受け取るには、60歳になるまでの通算加入期間(正式には「通算加入者等期間」)が10年以上必要だといいます。Aさんの場合、加入したのは53歳のとき。60歳時点での通算加入期間は7年ほどで、10年に届いていませんでした。

資産運用の相談で窓口を訪れたAさんがこの話をすると、担当者からこう説明がありました。通算加入期間が10年に満たない場合、受給開始できる年齢が段階的に繰り下がる仕組みになっており、Aさんの場合は62歳からの受給開始になるとのことでした。

「60歳になれば当然もらえると思っていたので、まさか2年も待つことになるとは思いませんでした」
Aさんはそう驚いた様子でした。

60歳以降も、掛金を続ける選択肢もある

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

担当者からは、あわせて選択肢についても案内がありました。Aさんのように60歳時点で通算加入期間が10年に満たない場合でも、60歳以降も厚生年金に加入して働き続ければ、引き続きiDeCoに掛金を拠出できるといいます。

その場で試算してもらうと、月2万3,000円の掛金を60歳で終える場合の拠出総額は約193万円。62歳まで続ければ約248万円、iDeCoの拠出ができる上限である65歳まで頑張れば約331万円になる見込みでした。

単純に掛金の総額が増えるだけでなく、その分運用できる期間も長くなるため、運用成果次第でさらに資産が増える可能性もあるとのことでした。ただし、いったん受給を始めるとその時点で掛金の拠出は終了するため、「62歳で受け取るなら62歳で積立終了」「65歳まで積み立てるなら受給開始も65歳以降」という関係になる点も、あわせて説明を受けました。

「2年待つと思うとがっかりしましたが、その間も掛金を続けられて、しかも運用期間まで延ばせるなら、むしろ前向きに考えられますね」
Aさんはそう話し、しばらくは掛金を続けながら、62歳での受け取りに向けて準備することにしました。

iDeCoの加入・受け取りで確認しておきたいこと

Aさんのように受け取り時期の認識に誤りがあると、退職後に思わぬ誤算が発生する可能性があります。iDeCoの加入時には、以下について改めて確認しておきましょう。

  • 60歳から受け取るには通算加入期間が10年以上必要
  • 10年未満だと受給開始年齢が段階的に繰り下がる
  • 60歳以降も働けば掛金の拠出を続けられる
  • 受給開始を遅らせて運用を続けることもできる
  • 50代からの加入は早めに条件を確認しておく

「60歳になれば受け取れる」と思い込む前に、自分の通算加入期間を確認しておくことが、老後資金の計画を立てる第一歩です。iDeCoの受け取り時期について気になることがあれば、加入している運営管理機関に相談してみてください。


参考:
iDeCo(個人型確定拠出年金)は何歳から受け取りを開始できますか(三井住友信託銀行株式会社)

執筆:おがわ163
金融機関勤務(勤続20年)。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。窓口業務・資産運用相談の現場経験をもとに、生活に役立つお金の知識をわかりやすくお届けしています。

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