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「プールはちょっと苦手なんだ」と断る彼、リュックから市民プールの利用券が出てきた

  • 2026.8.12
ハウコレ

何度誘ってもプールを断っていた彼のリュックから、市民プールの利用券が落ちました。数日後、「用事がある」と出かけた彼を追うと、利用券に記されていた施設へ入っていきます。観覧席へ向かった私は、そこで彼が隠していた理由を知りました。

プールだけを避ける彼

付き合って2年になる彼と、夏に海へ行く計画を立てていました。海へ行く前に少し泳いでおこうと思い、近くのプールへ誘いましたが、彼は「プールはちょっと苦手なんだ」と首を横に振りました。別の日に誘っても、返事は変わりません。海には行くのに、なぜプールだけ避けるのか。理由は分かりませんでしたが、嫌がる彼に繰り返し聞くのも違うと思い、それ以上は触れませんでした。ただ、誘うたびに断られるうち、私と一緒に行くことを避けているのかもしれないと考えるようになっていました。

リュックから落ちた利用券

ある日、床に置かれていた彼のリュックを移動させると、外側のポケットから小さな紙が落ちました。拾い上げると、駅裏にある市民プールの利用券でした。印字された日付は、私がプールへ誘って断られた数日後です。プールが苦手だと言っていたのに、なぜ黙って行ったのか。誰かと一緒だったのか。私には見られたくない理由があるのか。利用券だけでは事情が分からないまま、悪い想像を広げていました。数日後、彼は「用事がある」と言い、いつものリュックを背負って家を出ました。直接聞けば済む話でしたが、私は数メートル後ろから彼を追いました。彼は、利用券に記されていた市民プールへ向かいました。受付で迷わず手続きをする様子から、少なくとも初めてではないと分かりました。

ガラス越しに見えた練習

観覧席に上がると、ガラスの向こうに彼がいました。彼のそばには、初心者向け教室のコーチがいました。彼はビート板につかまり、腕の動きを教わりながら、壁へ向かって練習を続けていました。25メートルを泳ぎ切る前に足をつき、元の位置へ戻ってやり直しています。誰かに会うためではなく、泳ぐ練習をしに来ていたのです。私は声をかけず、先に家へ帰りました。帰り道でも、ビート板をつかんで壁へ向かう彼と、観覧席まで後を追った自分を考えていました。

そして...

帰宅した彼に、私は玄関で「市民プールにいたよね」と伝えました。彼は少し黙ったあと、「泳げないところを見られたくなかった」と答えました。海へ行くまでに練習して、私には何も言わずに済ませるつもりだったそうです。理由を聞いたあと、私は直接聞かずに後を追ったことを謝りました。利用券を見つけて不安になったとしても、あの確かめ方を選んでよかったとは思えませんでした。

次の週末、2人で同じプールへ行きました。彼は25メートルの途中でまた足をつき、私は隣のコースからその姿を見ていました。リュックの外側のポケットを見ると、あの日落ちた利用券と、事情を聞く前に市民プールまで追いかけた自分を思い出します。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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