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「ヒョオッ!!!」全裸で倒れた親の医療費が「3日で11万円…」介護で慌てないために知っておくべき手続きのリアル【作者に聞く】

  • 2026.8.9
「父が全裸で倒れてた。」カバー 作=キクチ
「父が全裸で倒れてた。」カバー 作=キクチ

右耳難聴や子宮内膜症など、自身の体験をわかりやすくコミカルな漫画で描いてきたキクチさん(kkc_ayn)。なかでも、母親の自宅介護と看取りがテーマのコミックエッセイ「20代、親を看取る。」では、自宅介護の現実や、“親との死別”と向き合うなかで複雑に揺れ動く感情が描かれている。同じ経験がある人や親の老いを感じ始めている同世代などから大きな反響を集め、2023年に書籍化された。

第1話1-1 作=キクチ
第1話1-1 作=キクチ
第1話1-2 作=キクチ
第1話1-2 作=キクチ
 第1話2-1 作=キクチ
第1話2-1 作=キクチ
 第1話2-2 作=キクチ
第1話2-2 作=キクチ

※本作は著者の闘病体験を描いたコミックエッセイです。紹介している病状や治療の経過には個人差があり、医学的な見解を代弁するものではありません。気がかりな症状がある場合は、必ず専門の医療機関にご相談ください。

予期せぬ父の入院。3日で11万円の請求に直面

母を看取ってから約2年後、今度は父が病に倒れてしまう様子を描いたのが、コミックエッセイ「父が全裸で倒れてた。」だ。母の介護と看取りを経たことで落ち着いて対応できることは増えたものの、一人っ子として頼れる家族がいないなかで、さまざまな決断を迫られることになるキクチさん。

今回お届けするのは、好転しない父の病状に頭を悩まされると同時に、新たな問題と向き合うことになるエピソードだ。「新薬だろうがなんだろうがお金はいくらでも払う」と願ったのもつかの間、病院で請求書を渡され、現実の「医療費」と向き合うことになる。

その金額の重さはもちろん、完治が見えていない状況で、いつまでこの支払いが続くかも不透明な現実は重くのしかかる。「さすがに11万円という数字を見たときはショックが大きかったです」と振り返るキクチさん。「実の親であれ、他人の銀行口座やクレジットカードを使うことはできないので、医療費や入院費を支払うのは私。貯金があるとはいえ、3日でこの額面なら来月どうなってしまうのだろうという恐怖でソワソワしました。あとから知りましたが、ICUはそもそも高度な医療が提供されるために高額になってしまうとのことでした」と、切実な思いを語る。

マメな父に救われた「書類整理」の重要性

少しでも負担額を減らせないかと、国の制度なども含めて必死に調べたというキクチさんだが、救いとなったのは父親の性格だった。「父はマメな性格で、各種書類をきれいにファイリングしてくれていたので必要な情報を得やすかったです」という。

先行きが見えないと不安になりやすいタイプだというキクチさんにとって、現在の預金額や加入保険、企業年金の受給額を知れたことは大きな安心材料となった。「父が何歳まで生きた場合にどのような生活を送ることができるのかシミュレーションすることで、ある程度は不安を取り除くことができました。このような重要書類をまとめておかないと、特に死亡時は家族の対応や負担が大きくなります。良好な家族関係を築けているのであれば、書類のありかなどを共有しておくのは、いざというときに大きく役立つと思います」

クリスマスイブに自転車で爆走!保険代理店での気づき

少しでもお金の不安を取り除くため、父親の保険内容を確認すべく契約先の代理店へ足を運ぶ。「保険の代理店へ行った日はクリスマスイブ。街がハッピームードのなか、私は商店街を自転車で爆走して、一刻も早くお金の不安を取り除きたいという必死な思いで向かいました」と当時を回顧する。

確認の結果、父親が契約していたのは「がん保険」だった。現時点ではがんの可能性も示唆されているものの、もしそうでなかった場合は保障を受けられない可能性も浮上する。しかし、担当者の温かい対応に救われたという。「自分自身が民間の保険に入っていないこともあり、保険のことはちんぷんかんぷん。そんな私に担当の方は丁寧に優しくご説明くださいました。『がんじゃないことが一番いいけど、もしがんだと診断されたとして、負担額や保障のシミュレーションしてみましょうか』と気遣いながら対応くださって、本当に素敵な方に担当いただきました」

家族が病に倒れた場合、病気だけではなく医療費や保険といった現実的な問題と向き合わなければならない。つらい状況も淡々と、時にクスリと笑える場面を交えながら描くキクチさんの漫画から、私たちが学べることは多い。

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