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定年後も働いたほうがいい?「お金・健康・孤独」3つの不安を減らす、60歳からの仕事の考え方

  • 2026.8.8

定年後も働いたほうがいい?「お金・健康・孤独」3つの不安を減らす、60歳からの仕事の考え方

「年金だけで老後は暮らせる?」「定年後も働き続けるべき?」——そんな不安を抱える人が増えています。人生100年時代を迎え、定年後の働き方は誰にとっても身近なテーマ。話題の新刊『定年後の働き方で知りたいことが全部のってる本』からお届けする第1回は、定年後の暮らしに必要な考え方を紹介します。

定年後も、働いたほうがいい?

仕事をすれば金銭面の安心感だけでなく、心身の健康や社会とのつながりもキープできる

かつては60歳で定年=キャリアの終わり、というのが当たり前でした。けれど人生100年時代といわれる今、年金の受給開始が65歳になり、定年後も人生が30年、40年と続くとなれば、やはりお金に関する不安を感じる人も多いのではないでしょうか。

高齢世代で直面するのが「お金」「健康」「孤独」の3つのお悩み。そして実は、これらを一気に解決するのが「働くこと」なのです。

データを見ると、シニアが仕事をしたい理由の1位は「生計の維持のため」。年金では賄いきれない費用を収入で補うことができれば、老後破産の不安からも解放され、心にも大きな余裕が生まれます。

けれど仕事をする利点は、収入だけに限ったことではありません。退職して社会との接点がなくなると、気力も体力も一気に衰えがち。適度に働き、外に出て誰かと会話をすることなどが、心身の健康と若さを保つ何よりの秘訣になるのです。さらに仕事を通じて「誰かの役に立つ」こと、「自己成長」を実感できることなども、孤独を解消して社会との確かな絆を得ることにつながります。

働くことを、自分らしい人生を再スタートするための一部としてとらえ直せば、定年後の景色もきっと変わって見えてくるはずです。

高齢者の三大悩みは「お金」「健康」「孤独」

シニアが仕事をしたい理由は?(※上位20項目)

経済的な理由に加え、「健康」や「社会とのつながり」が上位にランクイン。世代別に集計されているデータの内訳では、年齢が上がるほど「健康維持」の割合が増えるのも特徴です。

働いていれば三大悩みがまとめて解決できる!

シニア世代が直面する「お金」「健康」「孤独」という三大悩み。仕事をすれば金銭面の安心感はもちろん、外に出て体を動かすことによって、心身の健康や社会とのつながりも維持できます。

定年後、年金だけでは生活できない?

これからの生活費を補うには不十分。さらに年金の制度改正と物価上昇で実質額も目減りする

まず、年金受給額の平均を月額から見てみましょう(令和5年度)。厚生年金(基礎年金含む)の場合、男性は約16万7000円、女性は約10万7000円。国民年金のみの人は男女とも5万6000~6万円程度です。

さらに厳しい現実ですが、年金額は今後、実質的に目減りすると考えられます。背景にあるのが、2004年の制度改正で導入された「マクロ経済スライド」という仕組み。これは現役世代の減少や寿命の延びに合わせて、年金の伸びを物価や賃金の上昇よりも低く抑える、いわば調整弁のようなもの。過去には物価が下がっても年金額を据え置いたツケを後から減額して調整した歴史もあり、受給額は今後も減少傾向にあると考えられます。

追い打ちをかけるのが、近年の物価上昇です。2023年以降の消費者物価指数(※)は前年比3%前後で上昇し、2025年は食料品に限っていえば、前年比で6.7%のアップ。年金額も改定で増える場合もありますが、物価高とマクロ経済スライドの影響で、お金の価値や購買力は目減りし続けています。

年金は定年後の生活を支えるベースではありますが、それだけに頼らず、自分らしく働き続けて収入の柱を増やすことが、これからの時代には不可欠といえるでしょう。

※生鮮食品を含む「総合指数」の場合

今後、年金額はますます減少傾向に

今の80代以上は受給額が手厚い世代。その後は2004年の年金制度改正に加え、厚生年金の給付乗率低下や遺族厚生年金の削減など、国の政策が減額に影響していると考えられます。

年代別の年金受給額(年額)

漫画・イラスト/森下えみこ

この本の監修

西村栄子●にしむらえいこ
キャリアコンサルタント。株式会社Nキャリアート代表取締役、一般社団法人高齢者再就職支援センター代表理事。国家資格キャリアコンサルタントの中でも数少ない、定年後や高齢者の再就職に特化した専門家。 自治体や企業での再就職支援のほか、人材不足の企業の仕事と雇用の形を変える人材コンサルタントとしても活動。

國富真●くにとみまこと
ファイナンシャル・プランナー。1級FP技能士・CFP®。くにとみFPオフィス代表。旅行会社・保険会社勤務を経て2020年FPオフィス開設。相談すると未来を見通せるといわれる「みらいへの旅先案内人」として、ライフプラン・資産運用・ローン・保険など、のべ500名以上の顧客の幅広い相談に対応している。

※この記事は、『定年後の働き方で知りたいことが全部のってる本』(主婦の友社刊)の内容を、ウェブ記事用に再編集したものです。

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