1. トップ
  2. エピソード
  3. 「座れなくなったら困るから!」降車する人を待たずに乗り込もうとした女性。だが、駅員に戻されたワケ

「座れなくなったら困るから!」降車する人を待たずに乗り込もうとした女性。だが、駅員に戻されたワケ

  • 2026.8.8

駅で降りようとしたとき

数年前、妻の親戚を訪ねるため、出かけたときのことです。

親戚の家で一泊した翌日、私たちは電車に乗りました。

途中の駅で別の路線に乗り換える予定でしたが、乗っていた電車はその駅が終点でした。

到着が近づくと、車内では乗客たちが荷物をまとめ始めました。

私と妻も旅行かばんと手提げ袋を持ち、ドアの近くで停車を待っていました。

電車がホームに入り、ゆっくりと停車します。

ドアが開いたため、私が先に降りようと一歩踏み出した、そのときでした。

ホームで待っていた年配の女性が、降りる乗客を待たずに車内へ入ってきたのです。

女性は空いている座席を見ながら、こちらへ向かって真っすぐ進んできました。

狭いドアの前で私の旅行かばんと女性の肩がぶつかりそうになり、私はとっさに足を止めました。

「すみません。先に降ります」

そう声をかけましたが、女性は少し体を横にしただけで、そのまま私たちの脇を通り抜けようとしました。

後ろには、まだ何人もの乗客が降りる順番を待っています。

「皆さん降りますから、少し待ってください」

私がもう一度伝えると、女性は不満そうな表情を浮かべました。

「座れなくなったら困るから!Z」

そう言いながら、女性は私たちと入れ違うように車内へ入っていきました。

急いで座った直後、駅員が現れた

私と妻がホームへ降りると、後ろにいた乗客たちも順番に降りてきました。

車内を見ると、先ほどの女性はドアの近くにある座席へ腰を下ろしています。

ところが、全員が降り終わったところで、ホームにいた駅員が車内へ入りました。

「お客様、申し訳ありません。こちらの電車は折り返し準備を行いますので、いったんホームでお待ちください」

女性は驚いた様子で駅員を見上げました。

「でも、もう座っているんだけど」

「車内の確認が終わるまで、まだご乗車いただけません」

駅員は落ち着いた口調で、もう一度案内しました。

女性はしばらく座ったままでしたが、駅員に促され、渋々立ち上がります。

そして、つい先ほど押しのけるように通った同じドアから、再びホームへ降りてきました。

その頃には、ホームに乗車待ちの列ができ始めていました。

女性は列の先頭へ戻ろうとしましたが、駅員から最後尾を案内され、黙って後ろへ歩いていきました。

妻がその様子を見て、小さくつぶやきました。

「最初から待っていれば、あんなことにならなかったのにね」

女性が急いで確保した座席も、結局はいったん手放すことになりました。

電車に乗るときは、降りる人が先です。

ほんの少し待てば済むことでも、自分だけ先へ行こうとすると、かえって遠回りになるのだと感じた出来事でした。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、50代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ