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映画初出演、“大ブレイク中”アイドル『屈指のダンサー』がスクリーンで打ち立てた“俳優”としての【新境地】

  • 2026.9.14
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ブルーカーエットアライバルで歩くK(左)、綱啓永 =東京・日比谷 (撮影・山田俊介) (C)SANKEI

実写映画『ブルーロック』で、&TEAMのKが凪誠士郎を演じている。極度のめんどくさがり屋でありながら、ひとたびピッチに立てば常人離れしたプレーをいとも簡単にやってのける天才ストライカー。そんな凪をKがどう体現しているのかは、公開前から大きな注目ポイントのひとつだった。

本作は、世界一のストライカーを生み出すために立ち上げられた“ブルーロック(青い監獄)”プロジェクトに、全国から300人の高校生フォワードが集められ、それぞれの“エゴ”と武器をぶつけ合っていく物語だ。高橋文哉演じる潔世一をはじめ、蜂楽廻、千切豹馬、御影玲王ら個性豊かな選手たちがそろう中、K演じる凪はチームVの中心人物として潔たちの前に立ちはだかる。

“天才”凪誠士郎に求められる身体表現

凪の最大の特徴は、何といってもその天才的なボールコントロールだ。玲王に才能を見出されるまでサッカーにほとんど興味を持っていなかったにもかかわらず、桁外れのトラップ力を武器に次々と難しいプレーを成功させていく。一方で普段は気怠げで、「めんどくさい」が口癖。できることなら動きたくないという脱力した人物でもある。激しいプレーと力の抜けた佇まい。その両方を身体で表現しなければならないところに、凪という役の難しさがある。

そこで生きているのが、Kが&TEAMで磨いてきた身体表現だろう。Kといえば、グループの中でも高いダンススキルを持つメンバーのひとり。「Under the skin」「FIREWORK」「War Cry」など、&TEAMには全身を使ったダイナミックな振付が多いが、その中でもKの動きはひときわ目を引く。長い手足を生かした大きな動きだけではなく、身体を沈み込ませる際の重心や、次の動作へ移るときの滑らかさまで、全身を細かくコントロールしている。

&TEAMで磨いてきた“力を抜く”技術

本人もかつて、身長が高いからこそダンスの見せ方に難しさを感じていたと語っている。その中で意識するようになったのが、空間を大きく使うこと。一方、近年は肩の力を抜いたリラックスした動きにも意識を向けているという。この“大きく見せること”と“力を抜くこと”の両方を知っている点は、凪というキャラクターを演じるうえでも大きな武器になっている。

凪は、力いっぱい身体を動かして相手を圧倒するタイプではない。難しいトラップやシュートでさえ、本人にとっては当たり前のことのようにこなしてしまう。その天才ぶりを見せるためには、派手に動くこと以上に、「なぜこんなことが簡単にできるのか」と思わせる自然さが必要になる。Kのようにステージ上で培ってきた緩急は、凪のプレーを映像として見せるうえでも生かされている。

また、Kは小学生時代に約5年間サッカーを経験し、その後は高校卒業まで陸上競技に打ち込んできた。もともとの身体能力に加えて、現在はダンスを通して身体の見せ方そのものを磨き続けている。サッカー、陸上、そして&TEAMでのパフォーマンス。一見別々に見える経験が、凪誠士郎という役の中でひとつにつながっていることも興味深い。

ステージからスクリーンへ、Kが見せた新たな表情

もちろん、ダンスが得意だからといって、そのまま芝居ができるわけではない。ステージでは音楽に合わせて身体を動かしてきたKが、映画では人物の感情や物語に合わせて身体を使う。セリフを発していないときにどう立つのか、相手をどのような目で見るのか、走り出す瞬間にどこまで力を入れるのか。動きそのものだけではなく、その前後にある“間”まで含めて人物を伝えなければならない。

だが、身体を通して何かを伝えるという意味では、これまでKが続けてきた表現とも地続きだ。&TEAMでは、9人というチームの中で周囲と呼吸を合わせながら、自分にしか出せない色を追求してきた。一方、『ブルーロック』で描かれるのも、チームスポーツであるサッカーを通して、それぞれが自分だけの武器を見つけていく姿である。チームの中でいかに“個”を輝かせるのかという点において、両者はどこか重なっている部分もあるだろう。

映画初出演となる『ブルーロック』で、Kはこれまでステージ上で磨いてきた身体表現を、凪誠士郎という役へと落とし込んでいる。&TEAMのパフォーマンスでは見慣れていたはずの身体の使い方も、スクリーンの中ではまた違った表情を見せる。凪を通して見えてくるのは、ダンサーとしてのKの延長線上にありながら、それだけには収まらない俳優としての新たな可能性だ。


※記事は執筆時点の情報です。

ライター:川崎龍也
大学卒業後にフリーランスとして独立。現在はアイドル雑誌を中心に、取材・インタビュー/コラム執筆を主軸に活動している。主な執筆媒体は『BOMB』『MARQUEE』『EX大衆』『音楽ナタリー』『RealSound』など。
X(旧Twitter):@ryuya_s04

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