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「テレ朝の看板になりそう」1年前と同じ“トリプル主演”で続編ドラマがスタート “長期シリーズ”を予感させる安定感

  • 2026.8.5
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相葉雅紀(C)SANKEI

大きな期待の声とともに帰ってきたテレビ朝日系ドラマ『大追跡~警視庁SSBC強行犯係~Season2』。第1話では都市の真ん中で起きた連続殺人、第2話では結婚詐欺師をめぐる不可解な事件に挑んだ。防犯カメラや文章解析といった最先端技術を駆使しつつ、最後に真相を引き寄せるのは刑事たちの勘と執念。第2話までの物語から、本作がシリーズとして走り続けられる理由を探りたい。

※以下本文には放送内容が含まれます。

初回から感じたチームの成熟

大森南朋、相葉雅紀、松下奈緒のトリプル主演で始まったドラマ『大追跡~警視庁SSBC強行犯係~Season2』。前作で築き上げたチームワークをそのままに、待望の第2幕が幕を開けた。新メンバーを加えながら主要キャストが続投し、最先端デジタル捜査+泥臭い刑事魂を組み合わせる作品の根幹も受け継がれている。

第1話で描かれたのは、最年少市長が路上で刺殺されるという衝撃的な事件だった。ほかの殺人事件との関連性も疑われるなか、捜査を進めるSSBCの前に、アメリカ留学から帰国した名波凛太郎(相葉雅紀)が復帰する。防犯カメラに決定的な瞬間が残っていないという、デジタル捜査班にとっては厄介な状況から物語が始まるのも、本作らしい。

Season1では、警察庁キャリアである名波と、昭和気質の現場刑事・伊垣修二(大森南朋)の考え方の違いが、物語の推進力になっていた。伊垣は自ら足を運び、犯人に手錠をかけたいタイプ。一方の名波は、映像やデータの断片を分析して現場を支える。正反対に見える二人が衝突しながら、互いの方法を理解していく過程が描かれてきた。
Season2では、その関係がすでに一歩先へ進んでいる。名波の分析が現場を導き、伊垣の感覚がデータに人間的な意味を与える。そこへ捜査一課主任・青柳遥(松下奈緒)の冷静な判断と鋭い取り調べが加わり、3人の役割が自然に噛み合っていた。

タピオカの反射さえ証拠に?

第2話では、多摩川河川敷で身元不明の女性の遺体が見つかる。指紋も顔認証も該当せず、身元を示す所持品もない。やがてDNA鑑定から、被害者が寝具専門店に勤める栗原千香(大河内奈々子)だと判明し、彼女が素性不明の男と婚約していたことも明らかになる。

捜査線上に浮かんだのは、村上弘明演じる伝説の結婚詐欺師・田中太郎だった。いかにも疑わしい人物だが、殺害時刻には別の女性と会っていたという鉄壁のアリバイがある。さらに田中は、女性からは200万円以上の金額は受け取らないという奇妙な流儀を持っていた。

この妙なプライドが、事件の違和感を浮かび上がらせる。千香が失った金額は673万円。詐欺師である田中の言葉を無条件に信用することはできないが、犯罪を繰り返してきた人間だからこそ守っている独自のルールもある。そのわずかなズレを、捜査員たちは見逃さない。

ここで活躍したのが、メッセージの語彙や句読点、言い回しなどを分析するテキストマイニングだ。人は意識して文章を取り繕っても、言葉の選び方や句読点の位置に無意識の癖を残す。本作のデジタル捜査がおもしろいのは、機械が答えを一瞬で教えるのではなく、人間が残した小さな痕跡を拾い上げるために技術を使うところだ。

さらに捜査は、とある画像に写り込んだタピオカへと行き着く。何気ない反射に残された人物の顔が、真犯人へつながる“一粒の証拠”となる。見過ごしてしまいそうな情報が、解析によって急に意味を持ち始める瞬間には、この作品ならではの爽快感があった。

しかし、技術だけで真実に届いたわけではない。田中の金額への執着を不自然だと感じたこと、被害者の行動を地道に追ったこと、証言とデータのずれを疑い続けたこと。そのすべてが重なって初めて、一枚の画像が決定打へ変わる。

デジタルとアナログは対立するものではない。互いの弱点を補うことで、はじめて事件の全体像が見えてくる。そのシリーズの根幹が、第2話では非常にわかりやすい形で描かれていた。

長期シリーズを予感させる強さ

防犯カメラ、SNS、文章解析、画像の復元。デジタル技術が更新されれば、犯罪の手口も捜査方法も変化する。現代社会で生まれる新たな事件を取り込むため、毎シーズン違った題材を描くことができる。
その一方で、作品の中心にいるのはあくまで人間だ。
名波はデータを分析するが、数字だけで容疑者を判断しない。伊垣は現場の経験を重視するが、最新技術を拒絶するだけの古い刑事ではない。遥は取り調べの最中、相手の言葉だけでなく、表情や沈黙の変化を読み取っていく。

3人の捜査観はそれぞれ異なる。だからこそ、一つの事件を多方向から見られるのだろう。誰か一人の天才がすべてを解決するのではなく、異なる能力を持つ者たちが情報を持ち寄り、犯人を追い詰めていく。そのチームドラマとしての魅力が、シリーズの安定感につながっている。

大森南朋の泥臭さ、相葉雅紀の柔らかな知性、松下奈緒の凛とした緊張感という、三者三様の個性も絶妙だ。そこへ遠藤憲一や佐藤浩市ら重厚なキャストが加わり、刑事ドラマとしての骨格を支えている。Season2では新メンバーも加わり、チームものとしてさらに広がる余地が用意された。
事件に残された痕跡を証拠へ変えるのは、技術だけではない。違和感を見過ごさず、真相へ食らいつく捜査員たちの執念である。

『大追跡』は、最先端の犯罪を扱いながら、刑事ドラマの原点である“人が人を追う熱”を失っていない。Season2の第2話までを観る限り、その追跡はまだ始まったばかり。SNSでも、「テレ朝の看板になりそう」「シーズン2も面白い」と好評だ。テレ朝を代表する新たな刑事シリーズとして育っていく未来が、すでにくっきりと見え始めている。


出典:『大追跡~警視庁SSBC強行犯係~Season2』テレビ朝日公式サイトより

ライター:北村有(Kitamura Yuu)
主にドラマや映画のレビュー、役者や監督インタビュー、書評コラムなどを担当するライター。可処分時間はドラマや映画鑑賞、読書に割いている。X:@yuu_uu_

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