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「今、結婚の話しなくてもよくない?」一周忌の席で酔って絡む親戚。だが、冷静な切り返しに黙り込んだ瞬間

  • 2026.7.27

しめやかなはずの会食

祖父の一周忌を終えたあと、私たち親族は近くの店で会食の席を囲みました。

一年ぶりに顔をそろえ、故人を偲ぶ、穏やかな時間になるはずでした。

けれど、その静けさは長くは続きませんでした。遠方から駆けつけた50代の伯父が、酒がすすむにつれて、少しずつ声を大きくしていったのです。

はじめは趣味やゴルフの自慢話でした。周りが相槌を打つのをやめても、伯父はいっこうに気にする様子がありません。

そしてその矛先は、やがて独り身の私のほうへと向けられていきました。

終わらない詮索

盃を重ねた伯父は、すっかり顔を赤くして、私の結婚のことをあれこれ問いただし始めました。相手はいるのか、なぜ決めないのかと、まるで遠慮がありません。

厳粛な席だということを、すっかり忘れてしまっているようでした。

(今、結婚の話しなくてもよくない?)

会食の間、その調子でしつこく食い下がってくるのです。周りの親族は口をつぐみ、両親までもが困り顔で下を向いてしまいました。

厳粛な場のことでもあり、誰も強くはたしなめられません。

断っても話をそらしても、伯父はまた同じところへ戻ってきます。まるで答えが出るまで解放しないと言わんばかりに、際限なく同じ問いを繰り返すのです。

さすがに私も、内心ではため息が出そうでした。

それでも私は、腹を立てるのは違うと感じていました。ここで角を立てれば、祖父を送るせっかくの席そのものが、ぎすぎすしてしまうからです。

冷静に返した言葉

私はあくまで穏やかに、けれどはっきりと、伯父のほうへ向き直りました。

「そんなに気にかけていただけて、私は幸せ者ですね」

笑顔でそう受け止めてから、私は静かに続けます。焦って決めるより、伯父さんが安心できるようなご縁を、じっくり探しているところなんですよ、と。

詮索をやわらかく包み返されて、伯父はばつが悪そうに口ごもりました。

とがっていた空気がほどけ、周りの親族も、ようやくほっとした表情を取り戻します。まともに言い争えば、祖父を送る席が台無しになっていたかもしれません。

ひと呼吸おいて笑顔で受け流したことが、結局はいちばん場を収める近道だったようです。声を荒げずに切り抜けた私に、母が後からそっと、ありがとうと囁いてくれたのでした。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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