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40代男性を救急車で搬送中、“突然起きてドアを開けようと”して…→救急隊員が“警察の応援”を呼んだワケ

  • 2026.8.22
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。ライターのとしです。

呼びかけても反応が乏しかった傷病者が、突然目を覚まして動き出す。

救急車内では、容態の変化だけでなく、予想できない行動にも備えなければなりません。

今回は、飲酒後に眠り込んでいた40代男性が突然覚醒し、救急車の後部ドアを開けようとした事案をご紹介します。

呼びかけても反応が乏しい40代男性

40代男性が同僚と飲酒したあと、眠り込んで呼びかけにもほとんど反応しないとの救急要請が入りました。

現場へ到着すると、男性からは強い酒のにおいがします。

同僚によると、男性はかなりの量を飲んでおり、そのまま寝てしまったように見えたとのことでした。

ただ、単に深く眠っているだけなのか、飲酒の影響で意識が低下しているのかは、見た目だけでは判断できません。

救急隊は男性を救急車内へ収容し、意識状態や呼吸、脈拍などを確認しました。

同乗した同僚からは、飲酒量や最後に会話した時刻、転倒した様子がなかったかなどを聞き取りました。

男性は呼びかけへの反応が乏しく、しばらく目を閉じたままでした。

突然立ち上がり後部ドアへ

観察を続けていると、男性が突然目を開けました。

次の瞬間、勢いよく体を起こし、そのまま立ち上がろうとしたのです。

救急隊が声をかけても興奮した様子で、周囲の状況を十分に理解できていないようでした。
さらに男性は救急車の後部ドアへ手を伸ばし、外へ出ようとしたのです。

転倒するだけでなく、車外へ飛び出せば大きな事故につながりかねません。

救急隊員と同僚は慌てて男性の体を支え、ドアを開けないよう動きを制止しました。

しばらく反応が乏しかった人が、突然ここまで激しく動くとは予想していませんでした。

救急車内の空気が一瞬で変わり、緊張が走ったのを覚えています。

興奮が続き警察官と家族へ連絡

男性はその後も、立ち上がろうとしたり、外へ出ようとしたりする状態が続きました。

落ち着いて観察することが難しく、男性自身がけがをするだけでなく、同僚や救急隊員にも危険が及ぶ可能性がありました。

そこで、さらに興奮が強くなった場合の安全確保を考え、警察官に現場対応を依頼しました。

警察官へ連絡したのは、男性が飲酒していたからではありません。
危険な行動が続いた際に、傷病者本人と周囲にいる人の安全を守るためでした。

同時に、同僚を通じて男性の家族にも連絡を取り、現場へ来てもらうことになりました。

救急隊は男性へ繰り返し声をかけながら、呼吸や意識状態に変化がないかを確認しました。

家族が到着すると会話できる状態に

家族が現場へ到着した頃には、男性は少しずつ落ち着き、会話もできるようになっていました。

家族も男性の様子を確認し、このまま自宅へ連れて帰りたいと希望しました。

救急隊は家族に、再び呼びかけへの反応が悪くなった場合や、呼吸の異常、嘔吐などが見られた場合には、すぐに救急要請するよう伝えました。

男性は家族と帰宅することになり、救急隊と警察官は安全を確認したうえで現場を引き揚げました。

飲酒後に反応が乏しい傷病者は、そのまま静かに眠り続けるとは限りません。

突然覚醒し、本人にも予測できない行動を取ることがあります。

今回、男性が後部ドアを開けようとしたことで、救急車内の施錠や安全管理を確実に行う重要性も改めて感じました。

停車中であっても、傷病者が突然外へ飛び出せば、転倒や交通事故につながる危険があります。

救急車内では傷病者の容態を観察するだけでなく、ドアの施錠を含め、本人や同乗者、隊員の安全を守るための環境を整えておくことが欠かせないと感じた事案でした。


ライター:とし
元救急隊員。消防で17年、主に救急隊として活動し救急救命士資格を取得。現場経験をもとに、救急の分かりにくい部分を一般向けに噛み砕いて発信しています。


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