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年金11万円でも大丈夫? 月1万~2万円の赤字は許容範囲|73歳の家計をファイナンシャルプランナーがチェック

  • 2026.7.25

年金11万円でも大丈夫? 月1万~2万円の赤字は許容範囲|73歳の家計をファイナンシャルプランナーがチェック

高齢期の家計管理に詳しい畠中雅子さんが、読者の家計の悩みに答えます。今回は、一見問題のなさそうな家計に潜む将来の問題に、畠中さんが鋭くメスを入れます。赤字になっても慌てずに自分らしく生活するコツは?

「高齢期のお金を考える会」主宰
ファイナンシャルプランナー
畠中雅子さん

はたなか・まさこ●雑誌、新聞、ウェブなどに多数の連載をもち、全国で講演を行う。「高齢期のお金を考える会」「働けない子どものお金を考える会」を主宰。
高齢者施設への住み替え資金プラン、働けない子どもへの親亡きあとのアドバイスなどに定評がある。著書多数。

施設入居を見据え老後計画は万全。お金の心配をかけたくないので娘にはまだ話していません

文子さん(仮名・73歳)
● 愛知県在住
● ひとり暮らし
● 持ち家
●主婦

「最後まで自分らしく、悔いなく明るく生きたい」と家計を見直し、老後資金の使い方をシミュレーション。娘さんとの「行きたい、やりたいは迷わず実行!」という合言葉に背中を押され、友人や家族との食事や旅行を楽しんでいる。

【アドバイス】資金プランは万全! 娘さんにも話しておけば、いざというときお互いに安心です

文子さんの家計は月1万6000円ほどの赤字だが、「年金生活で赤字になるのは当たり前。むしろ11万円の年金でこの赤字額に抑えているのは、素晴らしいです。特別支出を合わせて赤字は年約60万円なので、今の貯蓄でこれからも問題なく暮らせます」と、畠中さんは太鼓判!

健康第一に85歳までひとり暮らしを続け、その後高齢者施設に移る予定。「年金に7万円を補てんし、月18万円ぐらいの施設を考えています」という文子さん。畠中さんは、「愛知県の介護付有料老人ホームは、名古屋など都市部は高額ですが、郊外や岐阜方面なら文子さんの予算内で十分見つかります。住宅型有料老人ホームにも、介護付有料老人ホームと同様に24時間体制で介護が受けられる施設があるので、あわせて探すといいですね」と、アドバイス。

「娘さんに心配をかけたくなくてお金の話はしていないそうですが、施設に入るときは保証人を頼む必要があります。今から自分の考えや老後計画を話しておくと互いに安心です」

生涯安心して生活できる家計のコツを伝授!

年金家計の赤字は月1万~2万円以内なら許容範囲

収入が減る年金生活では、赤字になるのが一般的。

「貯蓄額にもよりますが、赤字が1万~2万円以内なら許容範囲です。文子さんの家計くらいの赤字はまったく問題ありません」。

さらに、畠中さんが感心するのは、文子さんが年間の赤字を60万円と割り出し、85歳で施設に入るまでの12年間に貯蓄から補てんする額を720万円と具体的に想定していること。「施設入居時の貯蓄残高は2280万円(3000万円-720万円)とわかっているので、無理のない入居金や月額利用料を考えられます。読者の方にもぜひ見習ってほしいです!」

【ポイント】
特別支出を含む年間の赤字額を把握し、老後資金の使い方を考えてみましょう

補足給付が受けられない特養より、介護付きや住宅型のホームを検討して

安いというイメージのある特別養護老人ホーム(特養)は、文子さんのように貯蓄が650万円以上(単身の場合)あると補足給付が受けられず、月額利用料は14万~15万円と有料老人ホームとあまり変わらない。

「介護付有料老人ホームなら、厚生労働省の指定を受けた『特定施設入居者生活介護』として、24時間体制で介護が受けられます。この指定を受けていない住宅型有料老人ホームの中にも24時間体制の介護を受けられる施設があるので、見学して納得できる施設を選びましょう」

【ポイント】
貯蓄額によって、特養の補足給付は受けられません

「子に心配をかけたくない」と思うなら、親から進んでお金の話を

将来の親の介護を心配している子どもは意外に多いもの。

「親から先に老後計画について話してあげましょう。特に文子さんは、『月額利用料は年金11万円+貯蓄から7万円』と身の丈に合った予算を立てています。『貯蓄がこれだけあって、将来は施設に入るつもりだから、よろしくね』と話せば娘さんも安心します。元気なうちに、一緒に施設見学に行くのもいいですね」

【ポイント】
将来の希望と使えるお金について伝えておくと、子どもも安心!

イラスト/タナカユリ

※この記事は「ゆうゆう」2025年10月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

※2025年9月2日に配信した記事を再編集しています。

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