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「昔のやり方にして!」自分の育児の方法を押し付ける義母。だが、私と夫がはっきり返した一声

  • 2026.7.21

台所から飛んでくる指示

義母が来る日は、朝から台所の音が増える。

私が離乳食の鍋を火にかけていると、義母は横からのぞきこんで顔をしかめた。

「昔のやり方にして!」

「これ、今は月齢に合わせてかたさを変えるんです」

「本に書いてあることでしょ。うちは三人これで育てたの」

おたまを取り上げられ、勝手に味を足される。

私は濡れた手をエプロンで拭きながら、黙ってうなずいた。

鍋から立つ湯気が、義母の手つきに合わせて揺れる。

味見をした義母は、満足そうに小さくうなずいた。

指摘は、台所からリビングまで追いかけてきた。

「お風呂上がりに湯冷まし、飲ませないの」

「今はいらないと言われていて」

「誰に言われたか知らないけど、私は何十年も見てきたのよ」

抱っこ紐で息子を揺らしながら、私は返事の代わりに笑ってみせる。ベルトが肩に食い込む重みが、その日はやけに深く感じられた。

何年も、そうやってきた。反論しても勝てない。だから引き分けにもならない場所に、ただ立っていた。

夫が布巾を置いた午後

その日も、義母は同じ調子で私の手元を直しにきた。

いつもなら流す場面で、私は息子を抱えたまま、静かに口を開いた。

「お義母さんのやり方は古いので、この子は私たちの方針で育てます」

怒鳴ってはいない。

ただ、はっきり言い切った。

義母の眉が上がり、それから、続く言葉が出てこなくなった。

「…そんな言い方、しなくても」

「言い方の話ではなくて、決め方の話です」

そのとき、洗い物をしていた夫が布巾を置いて、こちらへ来た。

「母さん。うちの家のことだから、僕たちに任せてよ」

義母が息をのむのが、はっきり見えた。

「私は、良かれと思って」

「わかってる。でも、良かれで押し切るのは、もう終わりにしよう」

義母は助けを探すように私を見て、それから夫を見た。どちらからも、返す言葉は来なかった。

義母は口を開きかけ、そのまま閉じた。ソファに腰を下ろすと、膝の上で手を組み、しばらく壁の時計を見ていた。

帰る間際、義母は玄関で振り返り、私に向かって小さく頭を下げた。

「今日は、ごめんなさいね」

それだけだった。

以来、義母は少し距離を置くようになった。来る前には必ず連絡が入るし、抱っこも「いい?」と聞いてから手を伸ばす。

すべてが解決したわけではない。気まずさは、今もテーブルの端に残っている。

それでも、あの午後から、私は義母の前で笑ってごまかす必要がなくなった。台所の音が、ようやくただの音になった。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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