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ダヴ・キャメロンがライジングスター賞受賞、「自分の声」を取り戻した転機とは

  • 2026.7.21

ディズニー・チャンネル出身のダヴ・キャメロンが、マルタで開かれた第4回メディテラーネ映画祭でライジングスター賞を受賞した。ジョン・クリーズらが並んだ授賞式で「女優・シンガーソングライター」と紹介された彼女は、11月からアリーナ規模のツアーにも帯同する。(フロントロウ編集部)

メディテラーネ映画祭がダヴにライジングスター賞を贈った理由

マルタ時間6月22日から28日にかけてマルタの首都バレッタで開催された第4回メディテラーネ映画祭は、閉幕の夜に恒例のゴールデンビー賞授賞式を行なった。会場となったのはマルタ・フィルム・スタジオにある巨大ウォータータンク。地中海を背景に特設ステージが組まれ、水上のピアニストの演奏や花火が加わる、ブラックタイ指定の式典だ。

今年の映画祭は「Beyond Together」をテーマに掲げ、公開上映のプログラムを3部門から5部門へ拡大。約20カ国から35本を超える作品が並ぶ規模で開催された。

この夜、作品賞にあたるベスト・フィーチャー・フィルムを獲得したのはスティーヴン・ソダーバーグ監督の『The Christophers(原題)』。特別賞では、英国コメディ界の大御所ジョン・クリーズがフィルム・アイコン賞、プロデューサーのアンディ・ハリーズが生涯功労賞を受けた。そして「女優でありシンガーソングライター」という肩書きでダヴ・キャメロンに贈られたのが、ライジングスター賞だった。

映画祭でいう「ライジングスター」は、今後さらなる活躍が期待される人物に贈られる賞だ。ダヴは10代からディズニー・チャンネルの『うわさのツインズ リブとマディ』や『ディセンダント』シリーズで知られ、音楽でもすでにヒット曲を持つ。

「私は自分の声を小さくしていた」

子役出身のスターが音楽に本腰を入れる例は珍しくないが、ダヴ・キャメロンの場合、その過程で一度立ち止まっている。

2022年のヒット曲「Boyfriend」で一気に知名度を広げ、2023年12月にはEP『Alchemical: Volume 1』を発表。当初は2部構成を予定していたものの、その後方向性を見直すことになった。その後、彼女は音楽のリリースから距離を置き、セラピーに通うなかで、自身の歌い方や音楽制作の方向性を見つめ直した。

その間に自覚したことのひとつが、歌い方の問題だったという。米E! Newsによると、彼女は力強く張って歌うことはポップスにふさわしくないという思い込みを抱えていたと語り、「攻撃的に聞こえるか、鼻にかかって聞こえるか、とにかく聴いていて心地よくないものだと思っていた」と当時の感覚を説明。「『Boyfriend』や『Breakfast』みたいな以前の曲は、すごくけだるくてささやくような歌い方でした。それが『ラジオ向き』だと思っていたんです。自分の声を、自分の音を小さくして、何かに合わせなければならなかった」と続けた。

思い込みを崩したのは、友人からの遠慮のない一言だったという。「あなたって本当にバカ。なんで自分の曲でちゃんと歌わないの?」と言われ、ようやく試してみたところ、悪くなかった。同じインタビューで彼女は、次の作品には「たくさんのボーカルの実験が入っている」と話し、ようやく自分の声で歌えていると明かしている。

2025年に入ってからのリリースは、その宣言どおりの流れになった。2月の「Too Much」を皮切りに、5月に「French Girls」、6月に「Romeo」、9月に「Whatever You Like」、11月に「Hello My Old Lover」と、デビュー・スタジオ・アルバムに向けたシングルを立て続けに発表。アルバムは2026年中のリリースが予定されている。

11月、マディソン・スクエア・ガーデンのステージへ

映画祭での受賞から数カ月後、彼女は音楽の現場に戻る。シンガーソングライターのsombrが秋に行なう北米ツアー「You Are The Reason Tour」に、スペシャルゲストとして帯同することが決まっているためだ。

ニューヨークの名門アリーナ、マディソン・スクエア・ガーデンの公式サイトによれば、11月23日と24日の2公演には、sombrとともにダヴ・キャメロンとハンナ・ジャダグの名前が並ぶ。

俳優としての仕事も止まってはいない。2026年2月にはPrime Videoのスリラー・シリーズ『56日間』で主演を務め、5月からはスリラー『Hot Year(原題)』の撮影に入っている。映画祭がライジングスター賞を贈った相手は、映画・ドラマと音楽の両方で同時に動いている人物だ。

私生活では、2026年1月に『マネスキン』のフロントマン、ダミアーノ・ダヴィドとの婚約を発表している。俳優としての評価、歌手としての再出発、そして人生の節目。今回のライジングスター賞は、映画と音楽の両分野で新たな挑戦を続ける現在のダヴを評価した受賞となった。

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