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「長ぇ…(親のメールが)」父親が全裸で倒れた日から2カ月…回復の兆しは長文メール(※親あるある)とともに訪れた【作者に聞く】

  • 2026.7.12
意思疎通が難しかったはずの父から突然、長文メッセージが送られてきた! 作=キクチ
意思疎通が難しかったはずの父から突然、長文メッセージが送られてきた! 作=キクチ

右耳難聴や子宮内膜症など、自身の経験をコミカルなタッチで発信してきたキクチ(@kkc_ayn)さん。母親の介護と看取りを描いた作品に続き、コミックエッセイ「父が全裸で倒れてた。」では、病に倒れた父との日々をつづっている。母を看取った経験があるからこそ冷静に対応できる一方、一人っ子としてさまざまな決断を迫られる現実も描かれる。今回は、父との意思疎通が再びできるようになった出来事を紹介する。

父から届いた突然の長文LINE

「父が全裸で倒れてた。」カバー 作=キクチ
「父が全裸で倒れてた。」カバー 作=キクチ
第1話1-1 作=キクチ
第1話1-1 作=キクチ
第1話1-2 作=キクチ
第1話1-2 作=キクチ

インフルエンザから回復し、久しぶりに父の見舞いへ向かおうとしていたキクチさん。そのとき届いたのは、これまで意思疎通が難しかった父本人からのLINEだった。

「めちゃくちゃ驚きました。父とのLINEは父が倒れる数日前から止まっていたので2カ月弱ぶりです。まさか動けるようになっているとは思わなかったので、父から通知が来たときは『看護師さんが代わりに連絡してくれたのかな?』と思っていました。でも開封してみたら、父と思わざるを得ないほどの長文LINE……(笑)。看護師さんじゃないことは、読まずともわかりました」と振り返る。

少しずつ戻ってきた日常

病室で再会した父は、しっかりと受け答えができるまで回復していた。タブレットで映画を見たがる様子や、自分の意思で水分を取れるようになった姿を目にし、状態の改善を実感したという。「倒れてすぐにICUに運ばれたときは、管と機械に囲まれて『生かされている』という感想を抱きましたが、やっと『生きている』状態になって安堵しました。

以前は水分補給だって、腎臓が悪すぎるから1日に決まった時間・少量しか飲めないように管理されていたのに、いつの間にか自分の意思で好きな量を飲めるようになっている。せん妄で水を飲ませろと叫んでいたこともあったので、それを思い出すと『本当に良かったね』という気持ちでいっぱいでした」と話している。

喜びの直後に…思わぬ出来事が

父のために前開きタイプの病院着を選び、「やっとオムツ以外のものを届けられる」と回復を喜んでいたキクチさん。しかし、その矢先に父の隣室で新型コロナウイルス感染者が確認され、父は隔離病棟へ移ることになり、再び面会は禁止となってしまう。

「母の介護を経験していたので、衣服において処置のしやすさと着心地の良さは大事だと身をもって経験していました。その視点で捜索し、口コミで高評価なものを購入。父はマインドが江戸っ子なので、伝統的な和柄模様が施されたものを選びましたが、気に入ってくれたようです。その後、隣室がコロナ感染と聞いたときは『あの人面会者多かったもんな……(笑)』とちょっと納得。とは言え正直『勘弁してくれよ〜』という気持ちにはなりました」と当時を振り返った。

回復を願いながら続く日々

父の回復に安堵した直後、新たな試練が訪れた今回のエピソード。それでもキクチさんは、不安や戸惑いだけでなく、思わず笑ってしまう場面も交えながら介護の日常を丁寧に描いている。誰もが向き合う可能性のある親の老いや介護について考えるきっかけになる作品だ。

■取材協力:キクチ(@kkc_ayn)

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