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西島秀俊×広瀬すず、瀬々敬久監督『存在のすべてを』2027年2月公開――仲村トオル・斎藤工・奥田瑛二ら実力派集結

  • 2026.7.12

塩田武士さんの傑作ミステリー小説『存在のすべてを』が、2027年2月5日(金)に実写映画化される。主演は西島秀俊さん、共演は広瀬すずさん。監督は『64-ロクヨン-』『ラーゲリより愛をこめて』の瀬々敬久さんが務める。このたび、本作を支える追加キャストとして、仲村トオルさん、斎藤工さん、青柳翔さん、光石研さん、永島敏行さん、奥田瑛二さんの出演が明らかになった。

特報映像が公開された映画『存在のすべてを』。2027年2月5日(金)全国公開
特報映像が公開された映画『存在のすべてを』。2027年2月5日(金)全国公開

前代未聞の“二児同時誘拐事件”、被害者はなぜ「3年間」を語らなかったのか

物語の起点は、1991年秋の神奈川。二人の少年が、同じ夜に別々の場所から姿を消した。一人はすぐに保護されたが、もう一人・内藤亮の行方はつかめないまま、3年の歳月が流れる。ある朝、亮は突然、祖父母のもとに帰ってくる。だが彼は「3年間」について、ただの一言も語ろうとしなかった。事件は未解決のまま時効を迎えてしまう。

二児同時誘拐事件を再び追う新聞記者・門田次郎を演じる西島秀俊
二児同時誘拐事件を再び追う新聞記者・門田次郎を演じる西島秀俊

それから30年。地方支局でくすぶる新聞記者・門田次郎(西島秀俊さん)は、旧知の刑事・中澤(仲村トオルさん)の死をきっかけに、二児同時誘拐事件を再び追いはじめる。取材の先で門田が出会うのは、画廊を営む土屋里穂(広瀬すずさん)。彼女もまた、内藤亮を知る一人だった。

なぜ亮は戻ってきたのか。なぜ何も語らなかったのか。当事者しか知らない「空白の3年間」に、二人はそれぞれの重さを胸に踏み込んでいく。

【画像】画廊を営む土屋里穂を演じる広瀬すず
【画像】画廊を営む土屋里穂を演じる広瀬すず

「まさに足で稼いだ小説」瀬々敬久が挑む、塩田武士の世界

塩田武士による原作小説『存在のすべてを』(朝日新聞出版刊)
塩田武士による原作小説『存在のすべてを』(朝日新聞出版刊)

原作者の塩田武士さんは、神戸新聞の記者から作家に転じた経歴の持ち主。『罪の声』で昭和のグリコ・森永事件をモチーフに緻密なミステリーを描いたことでも知られる。徹底した現場主義で書かれる作品は、フィクションでありながら現実の質量を湛(たた)える。

瀬々監督は、原作についてこう述べている。

「『存在のすべてを』は原作の塩田武士さんが、まさに足で稼いだと言っていい小説です。現実の場所に足を運び、そこの空気を直に感じて書き上げられた小説。想像の産物でありながら現実を超えるようなリアリティはそこから来ている気がします」

そして、この作品に流れる“30年"という時間について、こう続ける。

「主演の西島秀俊さんとは約30年ぶりの映画作り。この間の30年が自分たちや世界にとってなんであったのか、何を失ったのか。まるで小説の主人公たちが30年前の事件に再び接していく様の写し絵のように今、感じています」

小説の中の「30年」と、監督と主演の西島さんが過ごしてきた「30年」が、劇中で重なっていく――。

仲村トオル、斎藤工、奥田瑛二……日本映画界の実力派が集結

追加キャストとして参加する(上段左から)仲村トオル、斎藤工、青柳翔、(下段左から)光石研、永島敏行、奥田瑛二
追加キャストとして参加する(上段左から)仲村トオル、斎藤工、青柳翔、(下段左から)光石研、永島敏行、奥田瑛二

主人公・門田と旧知の刑事、中澤洋一(なかざわ・よういち)役を演じるのは、昨年デビュー40年を迎えた仲村トオルさん。瀬々監督作品への出演は、2016年の『64-ロクヨン-』以来10年ぶりとなる。

「脚本を読んだときは『これはいい映画になる』と思い、そして、そのあとに原作を読ませていただいたのですが、すでに脚本でストーリーはわかっていたにもかかわらず、最後のほうは涙が止まりませんでした」と、熱のこもったコメントを寄せた。

中澤の後輩刑事・先崎隆明(せんざき・たかあき)役には、俳優としてだけでなく映像作家としても第一線で活動する斎藤工さん。撮影の日々を「不思議な魔法をかけられたような現場」と振り返り、「時代を少し先回りして映画表現として観客の方に訴えていく。その方程式は、日本映画の『センターピン』である瀬々監督の嗅覚でしか描かれない」と、監督への信頼を語る。

事件当時の警察庁捜査一課長・真木慎一役には、EXILE・劇団EXILE出身の青柳翔さん。門田が所属する大日新聞の記者・藤島光一役に光石研さん、神奈川県警の管理官・三村智也役に名バイプレイヤーの永島敏行さんが名を連ねる。

そして、被害児童・内藤亮の祖父、木島茂(きじま・しげる)役に、映画界の重鎮・奥田瑛二さん。「この重厚な物語を一言で説明するのは難しいですが……。言ってみれば『瀬々監督にしか扱えない、瀬々監督でないと撮れない、エンターテインメントとリアリズム』が融合した作品です」と、本作の手応えを語る。

同時に公開された特報映像では、二児同時誘拐事件がもたらした混乱と、「警察大失態」の文字がスリリングに映し出される。そこから一転、30年のときを経て事件を追い続ける門田(西島さん)の鋭い視線。被害者だった少年の同級生・土屋里穂(広瀬さん)が、一通の手紙を見つめて大粒の涙を流す。

塩田武士さんが“足で稼いだ”ミステリーを、瀬々敬久監督が“エンターテインメントとリアリズム”の融合として映像化する。公開まではまだ半年以上あるが、まずは原作を手に取ってその重みを感じてみるのもいいだろう。

映画『存在のすべてを』作品概要

監督:瀬々敬久

出演:西島秀俊、広瀬すず、仲村トオル、斎藤工、青柳翔、光石研、永島敏行、奥田瑛二

原作:塩田武士『存在のすべてを』(朝日新聞出版刊)

公開:2027年2月5日(金)全国公開

配給:東映

(C)2027「存在のすべてを」製作委員会 (C)塩田武士/朝日新聞出版

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