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「私の名前だけない!?」家のしきたりから嫁を外した義母。だが、夫の一言に救われた瞬間

  • 2026.7.12
「私の名前だけない!?」家のしきたりから嫁を外した義母。だが、夫の一言に救われた瞬間

仏間のお札に、私の名前はなかった

結婚して一年目のことだ。

夫の実家には、古くから伝わる家のしきたりがある。

仏間の高い壁にお札を祀り、年に一度、家族の名前で安全を祈願してもらう習わしだった。

こういうことを信じるかどうかは人それぞれだと思うので、私は口を出さず、そっと見守るつもりでいた。

ただ、ある日そのお札をよく見て、少しだけ胸がざわついた。

並んだ四枚に書かれていたのは、義両親、夫、そして義妹の名前。

(私の名前だけない!?)

義母に尋ねると、あっさりとした答えが返ってきた。

「お札は昔からこの4人だけ」

悪気はないのだろう。けれど、嫁は「家族」の枠の外なのだと、静かに線を引かれた気がした。

「なら僕の分もいらない」と夫が言った

その後、義妹が結婚して子どもを授かった。

てっきりお札の名前も増えるのかと思ったが、祈願されるのは相変わらず、あの四人だけ。

義妹の夫も、生まれた子どもも、お札には入っていない。血の繋がった家族だけ、という線は、変わらないままだった。

孫にあたるその子の名前すら、お札には書き足されなかった。嫁である私の名前がないのは、もう言うまでもないことなのだと、そのとき妙に納得してしまった。

お札を見上げるたびに、置いていかれたような心細さが積もっていく。

思いきって、私は夫にその気持ちを打ち明けた。

「私の名前がないこと、ずっと気になってたの」

夫は少し驚いた顔をして、それから静かに頷いた。

次に義実家を訪ねたとき、夫は仏間のお札を見上げ、義母に穏やかに切り出した。

「母さん。この安全祈願だけど」

「どうしたの、急に」

「お札に妻の名前がないなら、僕だけ祈願してもらうのも違う気がするんだ」

「僕たちは、僕たちの家族で守っていくから」

義母は、えっ、という顔で夫を見た。

「でも、昔からずっと、この形で……」

言いかけて、義母は口をつぐんだ。

しばらくして、義母は小さく頷き、お札の一枚にそっと手を伸ばした。

「……そうね。あなたたちのことは、あなたたちでね」

帰りの車の中で、私は思わず夫に礼を言った。

「ありがとう。私、ずっと一人だけ蚊帳の外な気がしてたから」

「気づくのが遅くてごめん。僕の家族は、母さんだけじゃなくて、君と子どもたちもだから」

お札に名前があるかどうかなんて、もうどうでもよかった。

私の名前を、いちばん大事なところに書いてくれる人が、隣にいる。それだけで十分だと思えた夜だった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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