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怒りも孤独も喜びも、全てを音楽にぶちこめ! 不器用な少女たちの泥臭い青春を描いたアニメ『ガールズバンドクライ』のコミックが登場!【書評】

  • 2026.7.9
 ©東映アニメーション 漫画:伊勢海老ボイル 発売:マイクロマガジン社
©東映アニメーション 漫画:伊勢海老ボイル 発売:マイクロマガジン社

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2024年に放送されたTVアニメ『ガールズバンドクライ』は、自分の居場所を見失った少女たちが音楽を通して成長していく青春バンドストーリー。泥臭くて熱いストーリーと楽曲が話題となり多くのファンを生んだ作品だ。そして遂に、コミック版『ガールズバンドクライ』(東映アニメーション:原作、伊勢海老ボイル:漫画/マイクロマガジン社)が2026年6月に登場し、さらに注目を集めている。

主人公の井芹仁菜は、「負けたくない」「間違っていない」という思いだけを胸に、単身で上京してきた少女だ。しかし、新天地として選んだ川崎での生活は決して順調な出だしではなかった。都会での電車の乗り換えや道ゆく人との距離に戸惑い、住む場所もままならず、不安と孤独が押し寄せる。そんな時、憧れていたアーティスト・河原木桃香と偶然出会ったことによって、仁菜の運命が大きく動き始める。

仁菜をはじめ、登場人物たちはそれぞれ社会や人間関係の中で傷つき、自分の居場所を見失った経験を抱えている。だからこそ彼女たちが音楽にぶつける感情は激しく、そして生々しいのである。怒りも、悔しさも、孤独も、そのまま音楽に表現されている。なかでも印象的なのは仁菜の頑固さだ。決して要領が良いタイプではないが、それでも、自分が「間違っていない」と信じたことだけは誰にも譲らない。その不器用だけど真っ直ぐな姿がまさにロックだ。

桃香との関係も本作を語るうえで欠かせない魅力のひとつである。都会で挫折を経験した桃香と、上京したてで真っ直ぐ前に進もうとする仁菜。対照的なふたりがぶつかり合いながらも、互いに影響を与えていく姿には目が離せなくなるだろう。

世の中は夢だけで前に進めるほど甘くない。そうとわかっていても、自分が自分でいるための居場所を見つけるために音楽を奏でる。本作はそんな少女たちの痛々しくも心を熱くする叫びが描かれている。アニメを観た人もコミックという表現によって新鮮な気分で楽しめるだろう。まだ作品を知らない人は、ぜひこの人間臭くて熱いドラマに触れてみてほしい。どんなにカッコ悪くても一歩を踏み出す勇気をもらえるはずだ。

文=練馬麟

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