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「パパはいつも寝てるよ?」休日は子供見てるアピールする夫。だが、親族会での子供の発言に焦ったワケ

  • 2026.7.6

写真だけの父親

夫は、外ではよく気の利く父親だった。

公園でも児童館でも、子どもを抱き上げてはスマホを構え、「はい、笑って」と写真を撮る。

その姿を見た人はみんな、優しいパパねと褒めた。

「俺、けっこう育児やってるほうだと思うよ」

本人もそう信じて疑わない。

けれど家では、おむつ替えも夜泣きの対応も、ほとんど私に任せきりだった。

撮った写真は、こまめにSNSへ上げていた。

休日は俺が子どもを見てます、という一言を添えて。コメント欄には、理想のパパですね、と称賛が並ぶ。

その裏で、私が名もなき家事に追われていることを、夫は知ろうともしなかった。

夜中に子どもが泣いても、夫は布団をかぶって寝たふりをする。私が抱き上げてあやす横で、のんきな寝息だけが聞こえてくるのだった。

「明日も早いから、頼むな」

その一言で、朝までの当番はいつも私になる。それでも夫は、自分が立派な父親だと信じきっていた。

子どもの一言で静まった食卓

その週末、両家の親戚が集まる食事会があった。夫はいつものように子どもを膝に乗せ、周囲に育児の苦労話を披露していた。

「夜泣きが続くと、こっちも寝られなくてね」

親戚たちが感心してうなずく。そのときだった。膝の上の子どもが、無邪気な声でこう言ったのだ。

「パパはいつも寝てるよ?」

場が、しんと静まり返った。子どもはさらに続ける。お世話はいつもママがしてるよと。

夫の顔がみるみる赤くなった。助けを求めるように、子どもの顔をのぞき込む。

「いつもやってるよな?」

けれど子どもはきょとんと首をかしげるだけ。夫はぐっと言葉に詰まり、視線を泳がせた。

親戚たちの目が、いっせいに夫へ集まる。誰も責めはしない。ただ、その静かな視線が、何よりも雄弁だった。

年長の伯父が、ぽつりと口を開いた。

「本当の父親ってのは、言葉じゃなくて行動で示すもんだよ」

夫はうつむいて、小さくなるしかなかった。

すると、隣にいた義母が私の手をそっと取った。「あなた、いつも本当にありがとうね。大変だったでしょう」

他の親戚からも、次々と労いの言葉が飛んでくる。

従姉妹が、あきれ顔で夫に言った。「写真だけのイクメンなんて、聞いたことないよ」。周りから小さな笑いが漏れ、夫はますます身を縮めた。

誰にも気づかれないと思っていた。長いあいだ抱えてきた苦労が、こんな形で認められる日が来るなんて。

帰り道、夫は前を向いたまま、ぽつりと言った。「ごめん、俺、写真ばっかりだったな」。あの食事会以来、夫は人前だけの父親を、少しずつ卒業しはじめている。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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