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太りたくなくて「おやつを我慢」は逆効果?「午後3時」に食べるべき理由とは【管理栄養士が解説】

  • 2026.7.1
おやつはなぜ午後3時に食べるとよいのか(画像はイメージ)
おやつはなぜ午後3時に食べるとよいのか(画像はイメージ)

午後、空腹を感じたときにおやつを食べる人は多いと思います。おやつといえば午後3時に食べるイメージがありますが、なぜこの時間帯が適しているのでしょうか。夜中に食べた場合との違いや、空腹を我慢したまま夕食を取るデメリットなどについて、管理栄養士の松田加奈さんに聞きました。

午後3時に食べると太りにくい理由とは

Q.午後3時は1日の中で最も太りにくい時間帯だといわれますが、体内の「脂肪をため込む仕組み」とどう関係しているのですか。夜中に食べるのとでは、脂肪の吸収率にどれくらいの差が出るのでしょうか。

松田さん「体内時計を調節する『BMAL1(ビーマルワン)』というタンパク質がありますが、この物質は脂肪細胞を作るほか、脂肪をため込む酵素を増やす働きを持っており、1日の中で量が大きく変化します。

BMAL1が一番少ないのが午後3時、一番多くなるのは午前2時で、その差は20倍から50倍ともいわれています。さすがに吸収率までそのまま20倍から50倍になるわけではないものの、午前2時に何かを食べると非常に脂肪に変わりやすいのは確かです。そのため、できるだけ早い時間に食事を終わらせるのが望ましいでしょう」

Q.おやつをあえて食べることで、数時間後の「夕食時」の血糖値上昇を抑えられるというのは本当ですか。夕食まで空腹を我慢しすぎることで起こる、健康面・ダイエット面でのデメリットを教えてください。

松田さん「空腹を我慢しすぎる主なデメリットは4つあります。1つ目は、体が飢餓状態になってから食べると、血糖値が急激に上がる『血糖値スパイク』が起こりやすいことです。血糖値の波は血管にダメージを与えやすいため、動脈硬化などのリスクが高まる原因になります。

2つ目は、エネルギー不足になり、筋肉が分解されてしまうことです。空腹状態では脂肪よりも先に筋肉が分解されて基礎代謝が落ちるため、痩せにくい体になってしまいます。3つ目は、糖が足りないと肝臓が糖を作ろうとするので、肝臓に負担がかかることです。これにより、体がだるくなってしまうことがあります。

4つ目は、糖分が少ない状態が続くとストレスホルモンが出てきてイライラしてしまうことです。こうしたイライラは、夕食時に一気に食べてしまう原因になります。

総じて不健康な痩せ方になってしまう、あるいは失敗しやすくなるため、太りたくないからといって空腹を我慢しすぎるのは避けましょう」

避けた方がよいおやつは?

Q.午後3時のおやつで、その後の集中力を高めるために「避けるべきもの」と「積極的に取るべきもの」について、それぞれ教えてください。脳のエネルギー切れを効率よく補う組み合わせはありますか。

松田さん「血糖値をすぐに上げてしまう高GI食品は避けましょう。菓子パンやカップケーキ、ドーナツといった、小麦粉・砂糖・油の塊のようなおやつは血糖値スパイクを起こしやすくなるため注意が必要です。

飲み物に関しても、甘い缶コーヒーや、若者を中心に人気のエナジードリンクなどはかなり砂糖が入っています。眠気覚ましにカフェインという人もいますが、砂糖入りの缶コーヒーは意外と血糖値が上がりますし、飲む頻度が高いと糖尿病になる恐れもあるので控えた方が良いでしょう。

スナック菓子を食べると油と塩分によって血液がドロドロになり、脳に酸素が行きづらくなって眠気が生じるので注意が必要です。

そのため、あまり血糖値が上がらない低GI食品で、かつビタミンやミネラルが入っているおやつに変えるのが良いでしょう。例えば、カカオが70%以上入っている苦めのチョコレートには、テオブロミンという脳の血流を良くして集中力を高める物質が含まれているのでおすすめです。

また、素焼きナッツには神経の働きをサポートするマグネシウムや、腹持ちを良くする脂質が入っており、夕食時の食べ過ぎを防ぐ効果が期待できます。それから、バナナには脳のエネルギー源であるブドウ糖やビタミンB6など、体に良い栄養が豊富に含まれているのでおすすめです。ミネラルが豊富な小魚ピーナッツなども良いおやつだと思います」

* * *

健康維持を意識するのであれば、脂肪を溜める酵素を増やすタンパク質が最も少ない午後3時におやつを食べるのがよいことが分かりました。エネルギー切れを防ぐためのおやつを選ぶ時には、なるべく低GI食品にして、血糖値の乱高下や夕食時の食べ過ぎを防ぎましょう。

オトナンサー編集部

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