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「補助が出ているのに、なぜ」タワマン総会で管理費値上げ…40代Iさんが驚いた“共用部の電気代”

  • 2026.7.15
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産管理会社で10年以上の現場経験があり、マンション管理士の資格を持つライターのS.Kです。

物価高対策として、国は電気・ガス料金の補助を実施していますが、それでもタワーマンションでは管理費の値上げが避けられないケースがあります。今回は、その理由と共用部の電気代の仕組みを解説します。

補助があるのになぜ?総会で提案された管理費の値上げ案

タワーマンションに住む40代のIさん。こちらのマンションでは、管理組合の総会で管理費の値上げが議案となりました。値上げの理由の一つとして説明されたのが、共用部の電気代の高騰です。

「補助が出ているのに、なぜ電気代が上がって管理費に影響するのだろう」

Iさんの自宅の電気代は、国の補助によって以前より下がっていました。それだけに、共用部の電気代だけが値上げの理由になっていることに、Iさんは驚きます。

同じ電気なのに、なぜ我が家と共用部とでこれほど違うのか。値上げ案の説明を聞いても、疑問はすぐには解消しませんでした。

タワマン共用部の大きな電気代と高圧契約の壁

タワーマンションは共用部の電力使用量が非常に大きく、エレベーターや共用廊下、エントランス、ラウンジの照明・空調、給水ポンプ、機械式駐車場など、多くの設備が電気を消費します。共用部の電気代は、各世帯が個別に電力会社へ支払うのではなく、管理組合が徴収した管理費から支払う仕組みです。

国の電気・ガス料金支援(2026年7月使用分から9月使用分が対象)は契約の種類によって値引き額が異なり、個人宅が結ぶ低圧契約より共用部が結ぶ高圧契約(大きな電力をまとめて受ける契約)のほうが値引きの単価は小さく、そのおおむね半分ほどに設定されています。

さらに、電気料金には再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金:再生可能エネルギーの普及費用を電気の使用量に応じて負担するお金)も上乗せされ、2026年度は1kWhあたり4.18円と過去最高になりました。

毎月の燃料費調整額によっても料金は変動するため、使用量が大きい共用部ほど、これらのコスト増による金銭的な影響を大きく受けます。個人宅の電気代は補助によって実際に下がりますが、共用部の電気代は同じようには下がりません。

しかも補助には期限があり、打ち切られれば負担はさらに増えます。

電気代の上振れに備えるために確認しておきたいこと

管理組合ができる対策としては、共用部照明のLED化や、設備類の運用見直しが挙げられます。エレベーターや空調、給水ポンプの更新、高圧の電力契約やプランの見直しなどで、支出を抑える工夫が有効です。

しかし、再エネ賦課金や燃料費、補助の有無は、自分たちで動かせない外部の要因です。削減の工夫を凝らしても、どうしても抑えきれない分は管理費に影響を与えてしまいます。

共用部の電力使用量が大きいタワーマンションほど、電気代の変動が管理費に響きやすいという点は、知っておいて損はありません。これからマンションを購入するなら、管理費の現在の額だけでなく、共用部の電気使用量や契約の見直し状況も確認材料にするとよいでしょう。

すでに住んでいるなら、共用部の電力の使い方や契約を管理組合で点検し、抑えられる部分から手をつけてみてください。

参考:
電気・ガス料金支援(経済産業省 資源エネルギー庁)
再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価を設定します(経済産業省)



ライター:S.K(マンション管理士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


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