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11年前、有名社長と結婚した美女。世界記録に認定された「30年連続主演の女優」とは

  • 2026.7.18
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2001年3月、ドラマ『私を旅館に連れてって』制作発表に登場した観月ありさ(C)SANKEI

2015年3月、観月ありさは青山光司氏と結婚した。青山氏は当時、建築用足場メーカーKRHの社長として紹介され、会社は年商約150億円と報じられた。世間の見出しは「有名社長と結婚した女優」で埋まったが、その見出しは観月ありさという俳優の半分しか捉えていない。

観月ありさは結婚する前から、画面の中で数え切れないほど結婚してきた。玉の輿も、死別も、鬼嫁も、婚活も。結婚というものの喜劇と修羅場を、誰よりも多く演じてきた女優が、あるとき自分の結婚に辿り着いた。そう読むほうが、この俳優人生の面白さに届く。

毎年どこかで主演していた

観月は2010年、19年連続で連続ドラマに主演した記録でギネス世界記録に認定され、その後2021年まで30年連続へ記録を伸ばした。30年、毎年どこかの局で主演作が動いていたということだ。代表作品の1つがフジテレビ系『ナースのお仕事』シリーズ(1996〜2014年)である。

失敗しながら仕事を覚えていく看護師を、1996年から2002年まで4シリーズ、さらに2014年のスペシャル版まで演じ続けた。ドジを踏み、叱られ、それでも患者の前に立ち、職場恋愛から結婚へ進んでいく。完璧なヒロインではなく、働きながら転んで起きる女性を茶化さずに背負えること。30年の記録が裏書きしているのは肩書きではなく、この人に主演を任せれば毎年成立するという現場の信頼なのだ。

玉の輿も鬼嫁も演じてきた

その連続主演の中身を見ると、結婚を巡る役の多さに気づく。フジテレビ系『私を旅館に連れてって』(2001年)では、ホテルチェーンのオーナーと玉の輿結婚をした女性を演じた。しかも物語は夫との死別から始まり、残された旅館の再建へ向かっていく。結婚の華やかさと、その後に残る現実の重さを一本で引き受ける役である。

一方、フジテレビ系『鬼嫁日記』シリーズ(2005・2007年)では、夫婦の力関係と結婚生活の可笑しさを描く妻を演じ、フジテレビ系の実写版『サザエさん』シリーズ(2009〜2013年)では庶民的な家庭を切り盛りする妻であり母だった。玉の輿の未亡人から、夫を尻に敷く鬼嫁、日本でいちばん親しまれてきた主婦まで。結婚の光も影も笑いも、この人は一通り身体に通している。

結婚を問い直す役が続く

年齢を重ねると、渡される役は結婚そのものを見つめ直す側へ移っていく。NHK『ご縁ハンター』(2013年)では、婚活を通して自分が本当に望む結婚は何かを問い直す独身女性を演じた。結婚を夢としてではなく、選び直せる現実として測る役である。

TBS系『家族ノカタチ』(2016年)では、恋愛より結婚という枠組みを選ぶ女性を演じた。放送されたのは観月自身の結婚の翌年で、限定的にせよ役と実人生が隣り合った時期にあたる。私生活が役を呼んだと断定はできない。ただ、結婚とは何かを問う役が、この俳優の前に繰り返し置かれてきたことは画面が示している。長く演じてきた人にしか出せない、浮かれも構えもしない温度が、こうした役を成立させているのだ。

画面の外で始まった結婚生活

そして2015年、観月自身の結婚生活が始まる。2025年には結婚10周年を迎えた。青山氏は2026年時点で建築関連会社に関する権利を手放し、いまは趣味人として過ごしているとされる。その趣味の向かう先が面白い。日本テレビ系『おしゃれクリップ』(2026年)で紹介された自宅には、夫の趣味で作られた「観月ありさミュージアム」がある。観月が独身時代から持ち続けてきた衣装や台本を保管し、壁には夫が選んだ写真が並ぶ部屋だ。30年の主演記録を支えた仕事道具が、家の中に静かに収められている。

2026年には夫婦でエルメスの秋冬メンズコレクション関連パーティーに出席し、ツーショットが公表された。仕事の役柄としてではなく、素の夫婦として並ぶ姿である。かつてテレビ東京系『週末旅の極意』(2023年)で、結婚約10年の共働き夫婦が旅を通して関係を見つめ直す物語を演じていたことを思い出す。結婚10年目の夫婦の空気を演じられる俳優が、実際に10年の結婚生活を歩んでいるという事実には、静かな説得力がある。

今度は自分が社長を演じる

2026年、配役の妙とでも呼びたくなる作品が並ぶ。フジテレビ系『プロフェッショナル 保険調査員・天音蓮』で観月が演じるのは、米国映画制作会社の社長である。離婚した元夫との間で娘の親権問題を抱え、自ら狂言誘拐を企てていたことが明らかになる、一筋縄ではいかない役だ。社長の妻と呼ばれてきた女優が、今度は自分が社長として画面に立ち、しかも清廉な成功者ではなく、追い詰められて一線を越える人間を引き受ける。ミュージカル『チャーリーとチョコレート工場』でも、夫を亡くして家族を支える母・バケット夫人を演じた。

玉の輿、鬼嫁、庶民の母、婚活する女、社長、そして夫を亡くした母。結婚と家族のあらゆる局面を、この人は30年かけて演じ分けてきた。夫が有名な社長であったことは、観月ありさの一面に過ぎない。画面の中で結婚の全部を生き、画面の外で自分の結婚を育ててきた。その両方を持っている女優は、そういるものではないのだ。


※記事は執筆時点の情報です

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