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身長150cmの悲喜こもごもで多くの共感と笑いを生んだ、たかぎなおこのデビュー作。新たな笑いをプラスした新装版が登場!【書評】

  • 2026.6.18

【漫画】本編を読む

人気コミックエッセイ作家のひとりとして多くの代表作を持つ、たかぎなおこ氏。2003年発刊の『150cmライフ。』(KADOKAWA)がデビュー作だ。たかぎ氏の原点であるこの作品に、執筆当時の未公開マンガと描き下ろしマンガを加えて発売されたのが『新装版 たかぎなおこライブラリー 150cmライフ。』(KADOKAWA)である。身長150cmのたかぎ氏が日常で感じた困りごとをユーモアたっぷりに描き、多くのファンを獲得した作品の、まさに完全版である。

本編は、満員電車では人の波におぼれがちだったり、デザインが気に入った服を買っても丈直しでイメージが変わったりといったエピソードのほか、学生時代は黒板の上の方に手が届かないために掲示板係に落選してしまったなど、身長150cmだから味わう苦労話が、ほのかな哀愁を漂わせながら笑いとともに描かれている。

たかぎ氏と同じく小柄な人は「あるある! そうそう!」と大いに共感し、小柄ではない人は身長150cmという未知の世界をのぞき見ることができるので、それぞれが全く違う感覚で読めるのも本作の魅力のひとつだ。身長差がある人同士で感想を言い合うと、これまでとは違う意識を持つことができるかもしれない。

また、コンプレックスを悲観的に描いていないところも本作の惹きつけられるポイントだ。「困ることもあるけど、そんな毎日も悪くない」という考えのもとで笑いに変えていく感覚は、コンプレックスが大きな悩みとなっている人に前を向く勇気をくれるはずだ。

そして追加収録されている描き下ろしは、50代になった現在のたかぎ氏のことを描いたマンガだ。直近の「150cmライフ」にまた笑ってしまう一方で、長く描き続けてきた氏の、より洗練されたセンスを楽しめ、発刊当時に読んだ人も新鮮な気持ちで読むことができるだろう。

文=坪谷佳保

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