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コロナ禍で頼れるのはスマホだけだと思ったのに…情報過多の時代に翻弄された妊婦のリアルを笑いとともに描き出す!【書評】

  • 2026.6.21

【漫画】本編を読む

『令和妊婦、孤高のさけび! 頼りになるのはスマホだけ?!』(真船佳奈/オーバーラップ)は、コロナ禍という特殊な状況下で妊娠、出産、育児を経験した著者が、その一部始終を描いたエッセイだ。

物語は、結婚から1年半で妊娠した著者が、つわりや体調不良に翻弄されるところから始まり、出産、そして産後の育児へと続いていく。コロナ禍で頼れるのはネットの情報ばかり。育児エッセイを読み漁って万全の準備をしたはずが、現実は思い通りにいかない出来事の連続だった。

本作が描くのは妊婦が直面する「孤独」である。人との接触が制限されたということもあるが、そもそも妊娠、出産は他者となかなか共有しにくい問題だ。しかも、ネット上には膨大な情報があふれているが、それらは必ずしも安心をもたらすものとは限らない。むしろ「こうあるべき」という理想像に振り回され、自身を追い込んでしまう危うさもある。本作は、そうした情報過多な現代ならではの妊婦の不安と混乱を、当事者視点で具体的に描き出している。

一方で、語り口はとにかく明るくユーモラスだ。体重管理や無痛分娩への戸惑い、夫とのすれ違いなど、深刻になりがちなテーマもテンポの良いギャグを交えて描かれているため、笑いながら、その裏にある切実さを受け取ることができる。つわりや便秘で絶不調の妻に対して、夫はどこまでもマイペース……。そんな孤独や無理解に苛まれる間もなく怒涛の出来事が続く妊娠から出産、育児を駆け抜け、新人ママが成長していく疾走感は心地よさすら感じる。

そして読後に残るのは「ひとりで頑張らなくてもいい」というメッセージだ。孤独な状況のなかで試行錯誤しながら前に進んでいく姿は、同じ境遇の人にとって大きな励ましになるだろう。出産の情報を収集するなら、まず本書も参考にしてみてはいかがだろうか。

文=ドクター・ハサン

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