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オーナーは「カプコン」創始者。「ケンゾー エステイト」が歴史的快挙。「藍 ai 2021」が世界最高峰に

  • 2026.6.17
photo=KENZO ESTATE

〈写真〉特別品評会「ジャッジメント・オブ・デイビス」赤ワイン部門で、世界最高峰のカベルネ・ソーヴィニヨンに輝いた「ケンゾー エステイト」の「藍 ai 2021」。

「パリスの審判」から50年。ナパから世界へ、新たな伝説が誕生

カリフォルニアワインがフランスワインを打ち破り、世界に衝撃を与えたワイン品評会「パリスの審判」から、2026年で50年。これを記念して5月18日、北カリフォルニアにあるワイン醸造学の名門、カリフォルニア大学デイビス校(UCデイビス)にて、特別品評会「ジャッジメント・オブ・デイビス」が開催されました。

その赤ワイン部門において、「ケンゾー エステイト」の「藍 ai 2021」が招待審査員から圧倒的な支持を集め、世界最高峰のカベルネ・ソーヴィニヨンの栄冠を獲得。まさに歴史に刻まれる快挙となりました。

サンフランシスコから車で約1時間半。「豊潤な地」を意味するナパ・ヴァレーの山間部に「ケンゾー エステイト」はある。総面積は約470万坪、東京中野区と同じ広さを誇る。 photo=KENZO ESTATE

「ケンゾー エステイト」は、世界的なビデオゲームメーカーである「カプコン」の創業者・辻󠄀本憲三さんが、妻の夏子さんとともに、2010年に米カリフォルニア州ナパ・ヴァレーに設立したワイナリーです。ナパの豊かな風土と恵まれた土壌が育む高品質な葡萄から生み出されるプレミアムワインには、ナパの雄大な自然と日本人ならではの繊細な感性が息づいています。その哲学に貫かれた唯一無二のワイン文化は、いまや世界へと発信されています。

「ケンゾー エステイト」の葡萄畑は全敷地のわずか5%弱。茶畑を思わせる端正な葡萄畑が広がる。 photo=KENZO ESTATE



オーナー兼CEO 辻󠄀本夏子さんが語る、受賞の瞬間とその思い

「ケンゾー エステイト」のオーナー夫妻、辻󠄀本憲三さんと夏子さん。 photo=KENZO ESTATE

今回の快挙について、「ケンゾー エステイト」のオーナー兼CEOの辻󠄀本夏子さんはそのときの喜びを次のように振り返ります。

「最終審査結果が発表される数日前、現地のワイナリー責任者から、『世界から集められた約150銘柄のカベルネ・ソーヴィニヨンのなかで5位以内に入った』という、連絡がありました。この知らせを聞いただけでも、十分に嬉しく、有り難く思っていたのですが、最終結果の発表日である5月21日、再び、『凄いことになりました』と連絡があったのです。『藍 ai 2021』が世界最高峰のカベルネ・ソーヴィニヨンに輝いた--それは、このうえない朗報でした」。

夏子さんは、すぐにオーナーであり夫の辻󠄀本憲三さんにもその知らせを伝えましたが、あまりの喜びと感動、そしてその栄誉に伴う責任の重さに、声が震えたといいます。

「ものづくりをする以上、世界一を目指さなければならない。そして、世界中の一人でも多くの人に評価されたい。それが憲三さんの哲学であり、信念です。その思いがついに実を結んだのだと、心から思いました」。夏子さんはそう語ります。

思い返せば2001年。初収穫のあと、土壌に大小の石が混じっていることが判明し、すでに収穫を終えていた14万本もの葡萄の木をすべて引き抜いたことがありました。石があると葡萄の木の根がまっすぐに伸びず、ワインに雑味が生じてしまうのです。

十分においしいワインではありましたが、「“世界一”を目指すためには土壌を一から作り直す必要がある」。そう考えた憲三さんは、14万本もの葡萄の木をすべてを引き抜き、畑をゼロから作り直す決断を下したのです。まさに苦渋の選択でした。

しかし、この英断こそが今回の世界的な評価につながったのです。まさに“奇跡のワイン”と呼ぶにふさわしい一本です。

「藍 ai 2021」は、こうして世界最高峰に選ばれた

カベルネ・ソーヴィニヨンを主体とした「ケンゾー エステイト」の赤ワイン「藍 ai」。2021年は、果実味豊かで、骨格がありながらもバランスがいい年となった。 photo=KENZO ESTATE

今回開催されたワインの特別品評会「ジャッジメント・オブ・デイビス」はUCデイビスで行われました。UCデイビスといえば、数々の著名な生産者を輩出しているワインの名門です。「ケンゾー エステイト」とゆかりのあるデイビッド・アブリュー、ハイディ・バレット、ヘレン・ケプリンガーの母校でもあり、カリフォルニアワインの源ともいえる聖地です。

この「ジャッジメント・オブ・デイビス」では、ワインの専門家で構成された招待審査員グループと、一般参加のワイン愛好家で構成された一般審査員グループが設けられ、彼らのブラインドテイスティングによる赤ワイン(カベルネ・ソーヴィニヨンベース)と白ワイン(シャルドネ)の特別品評会が行われました。赤ワインでは、全世界から厳選された約150種もの銘柄から、招待審査員によって12銘柄のワインが最終選考のファイナリストとして残されました。

選ばれた銘柄の生産地は、アメリカ、フランス、チリ、アルゼンチン、南アフリカと世界各地に及んでおり、その中に、「ケンゾー エステイト」の「藍 ai 2021」も入ったのです。そして、厳正なる最終選考の結果、一般審査員の間では、「ケークブレッド セラーズ」「ネオテンポ ワインズ」「ケンゾー エステイト」「ガーギッチ ヒルズ エステイト」など、アメリカ勢を中心とした複数の銘柄が拮抗する大混戦となりました。

一方、招待審査員の間では、「藍 ai 2021」が圧倒的な支持を得て最高評価を獲得しました。その結果、「パリスの審判」から50年を迎えた節目の年に、「ケンゾー エステイト」のトップキュヴェである「藍 ai 2021」が現代のカベルネ・ソーヴィニヨンの最高峰として高く評価され、その名を世界のワイン史に刻む歴史的快挙を成し遂げることとなったのです。

「ケンゾー エステイト」の「藍 ai 2021」は、凝縮感のある果実味とエレガントな骨格をあわせもつ一本。豊かな果実の力強さと繊細なニュアンスが美しく調和し、洗練された余韻が長く続きます。その卓越したバランスとエレガントな味わいこそが、カベルネ・ソーヴィニヨンの頂点に輝いた理由を物語っています。

「藍 ai 2021」
38,500円(750㎖)、19,250円(375㎖)※ともに税込価格
カベルネ・ソーヴィニヨン90%、メルロ6%、カベルネ・フラン3%、プティ・ヴェルド1%

◎商品の詳細とご購入はこちらから

編集・文=吉岡尚美(本誌)

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