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“ボーナス120万”を受け取った30代男性→「預金金利も低いし」全額NISAの運用へ…4年後、銀行で告げられた“想定外の事実”

  • 2026.7.4
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

みなさま、こんにちは。元銀行員の金融ライター・池田です。

投資信託を購入する際は、「どの商品を購入するか」が大きな関心事となりがちです。

しかし、その手前で必ずチェックしておきたいポイントとして、手元資金とのバランスが挙げられます。

今回は、年間ボーナス120万円を全額NISAで運用したものの、4年後にまさかの事態に陥った男性の事例を紹介します。

ボーナスでNISAを始めた男性

30代後半の男性・Aさん(仮名)は、妻と子ども2人の4人家族です。

Aさん夫婦は共働きであり、住宅ローンと2台分のカーローンを抱えながらも、毎月黒字で生活できていました。

ある日、夏のボーナスとして手取りで約60万円が支給されたAさんは、記帳のために訪れた銀行で資産運用のチラシを目にします。

「預金金利も低いし、NISAで運用を始めたほうがいいのかな…」

普通預金を確認すると、残高は約6ヶ月分の生活費にあたる200万円ほど。そこにボーナスが加わり、手元資金は約260万円でした。

「生活防衛資金は3〜6ヶ月分あれば大丈夫っていうし、ボーナスを運用に充てよう」

そう考えたAさんは、NISA口座で60万円分の投資信託を購入。

冬も同様にボーナスを運用に充て、年間120万円の投資となりました。

妻の妊娠で収入減少も、教育費の増加がのしかかる

Aさんはその後も変わらずボーナスを運用に充てており、3年間で合計360万円を投資していました。

また、普通預金に残していた200万円は、毎月の黒字分をコツコツ貯めていたことで約300万円に。

そんな中、妻の第3子の妊娠が発覚します。

産休・育休で世帯収入が減少したため、NISA開始から4年目のボーナスは生活費の補填として使うことになりました。

さらに、大学受験を控える長男の教育費の増加に加え、2台分の車検や固定資産税などのまとまった出費が続きます。

約300万円あった普通預金の残高は、気付けば半分以下に。

その後、長男の進学先が遠方の大学に決まり、数ヶ月後からは学費・教育費に加えて毎月9万円の仕送り負担が始まることになりました。

NISAは“40万円の損失”も、やむを得ず売却することに…

「今後も出費が続くし、NISAは長く持つつもりだったけど売却しよう」

そう考えたAさんは、銀行窓口へ向かいます。

担当者からは、現状について以下のような説明がありました。

「元本360万円に対して約40万円の損失が出ていますが、現在は相場が持ち直しつつあります」

本来であれば売却のタイミングを遅らせたいところですが、長男の学費や教材費、下宿の初期費用などの支払いも待っている状況です。

結局、Aさんはその後の生活費や仕送りなども考慮し、損失約40万円が出ている状態で全額を売却しました。なお、NISA口座での損失は課税口座の利益と損益通算することや、翌年以降に繰越控除することができません。損失はそのまま確定します。

資産運用は“手元資金とのバランス”も考慮

病気・失業などのトラブルに備えた生活防衛資金は“生活費3〜6ヶ月分”が1つの目安とされていますが、必要な金額は家族構成やライフプランによっても異なります。

数年以内にまとまった出費や収入減が予想される場合は、その分まで考慮した設計が不可欠です。

運用に回すお金が大きく手元資金が足りなくなると、タイミングによってはAさんのようにマイナスが出た状態での売却を余儀なくされる可能性も。

運用時は無理のない金額からスタートし、定期的に資金のバランスを見直すようにしましょう。


監修・執筆:元銀行員・ikebu

元銀行員の金融・法律ライター。一種外務員資格(証券外務員一種)、行政書士資格を保有。大学では法学部・法律学科に在籍し、卒業後は地方銀行に入行。個人リテール業務において、投資信託・生命保険商品の販売を中心とする資産運用のサポートのほか、住宅ローンや相続などの幅広い業務に携わる。法人営業では、事業性融資や法人向けの運用商品販売を担当。現在は金融・法律ジャンルを中心にライターとして活動。銀行員時代の経験や保有資格を活かし、専門的な内容を分かりやすく丁寧に解説することを得意とする。

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