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「たかが傘で大げさ」盗んだ友人の言い訳→持ち手のチャームを見せたら、笑顔が消えた

  • 2026.6.13
ハウコレ

見覚えのある傘を広げていたのは、先に店を出た友人でした。たかが傘だと笑う相手に、それでも引き下がれなかったのは、持ち手で揺れる小さなチャームがあったからです。友人がなぜあんな顔をしたのか、今も忘れられません。

いつもの場所から消えた、お気に入りの傘

その傘は、雨の日が少しだけ楽しみになるようにと、自分へのご褒美に選んだ一本でした。淡い色の生地で、持ち手には小さなチャームを付けていて、私にとっては特別な存在だったのです。お店に入るとき、確かに傘立ての端に立てかけたのを覚えています。それなのに、帰ろうとすると、その傘だけが見当たりません。誰かが間違えて持って行ったのかもしれない。そう考えても、落ち着かない気持ちが残りました。

「たかが傘で大げさ」と笑った友人

ふと外を見ると、先に店を出た友人が、見覚えのある淡い色の傘を広げているところでした。色も形も、私のものとそっくりです。思わず駆け寄って、「それ、私の傘だと思う」と声をかけました。すると友人は少し笑って、「たかが傘で大げさ」と言ったのです。同じような傘なんてどこにでもある、気のせいじゃないかと。確かに、量産されている傘なら見分けはつきにくいかもしれません。それでも、どうしても引き下がれない理由が、私にはありました。

持ち手で揺れていた、小さなチャーム

私は友人が持つ傘の持ち手を指さして、「持ち手のチャーム、私が付けたものなの」と伝えました。そこには、お店では手に入らない、自分で組み合わせて作った小さなチャームが揺れていたのです。友人の視線が、ゆっくりとそのチャームに落ちていきました。さっきまで笑っていた顔が青ざめていきます。「これ、私の」と言いかけた友人の声は、途中で小さくなっていきました。雨の音だけが、二人の間に残りました。

そして...

友人は傘を私に返し、ごめん、と小さく頭を下げました。その場では、私もそれ以上を口にしませんでした。たかが傘、と笑われた一言が、しばらく耳に残っていたのは確かです。それでも、自分でも意外なほど、怒りは長くは続きませんでした。大切にしているものを大切だと言えたこと、そして友人がきちんと向き合ってくれたこと。次の雨の日、私はあのチャームを少しだけ撫でてから、傘を開きました。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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