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「まだ大丈夫」実家の片付けを先延ばしに → 遺品整理で「あのとき一緒にやれば」私が味わったツケ

  • 2026.6.8

実家の片付けは、「いつかやらなきゃ」と思いながら、つい先延ばしにしてしまいがちなことのひとつです。離れて暮らしているとなおさら、見て見ぬふりをしたくなってしまいますよね。今回は、筆者の知人の体験談をお届けします。

画像: 「まだ大丈夫」実家の片付けを先延ばしに → 遺品整理で「あのとき一緒にやれば」私が味わったツケ

「まだ平気」と思っていた

数年前から、両親が暮らす実家へ帰省するたび、「なんだか物が増えたなぁ……」と思ってはいました。

けれど「まだお父さんもお母さんも元気だし、別に急いで整理しなくてもいいよね」と、自分に言い聞かせていたのです。

部屋の隅にある出所不明の段ボールや、いつか使うと言い張る大量の布団。
どこかで見直さなければと思いつつも、親と揉めるのも億劫で、ずっと現実から目を逸らし続けてしまいました。

突然始まった実家の整理

しかし、突然そのツケが回ってきました。
半年ほど前に父が急逝し、気落ちしてしまった母もあっという間に弱り、施設に入ることになったのです。

残されたのは、主を失った膨大な物を抱えた古い一軒家。
そのまま放置しておくわけにもいかず、週末ごとに実家へ通い、埃にまみれて期限切れの書類や古い衣服を仕分ける日々が始まりました。

罪悪感と決意

一番つらかったのは、物を捨てるたびに「親の人生を処分している」気持ちになったことです。

ただの片付けなのに、まるで親の人生を否定しているような罪悪感に何度も押しつぶされそうになりました。

「これ、お父さん捨てたくなかったのかな……」と思うと、手が止まる。
でも全部は残せないから、「ごめんね」と心の中で謝りながら処分するしかない。
その繰り返しが本当にきつかったです。

もっと両親が元気なうちに、「一緒にやろう」と声をかけておけばよかった。
私は心底後悔しました。

そして同時に、「このやりきれない思いや苦労を、自分の子どもにだけは絶対にさせたくない」と、強く思ったのです。

未来のために、今できることを

半年かけてようやく実家の片付けが終わったあと、私は少しずつ自分の家の整理も始めました。

「まだ早いかな」と思いそうになるのを、「いやいや、そうやって後回しにして大変なことになったんだから」と、自分自身で叱咤しながら、徐々に物を減らしていっています。

実際に自分の物を整理してみると、「この作業はあとに残される家族の負担を減らすことでもあるんだな……」と改めて痛感しました。

自分の物の整理は、なるべく自分が生きているうちに。
今は、「終活って、元気なうちにやっておく優しさなのかもしれない」と思っています。

【体験者:60代・女性主婦、回答時期:2026年4月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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