1. トップ
  2. エピソード
  3. 「そんなの食っていけない」息子の将来の夢を潰す父。「もっと」親子を繋いだ、母の『賢い橋渡し術』

「そんなの食っていけない」息子の将来の夢を潰す父。「もっと」親子を繋いだ、母の『賢い橋渡し術』

  • 2026.6.5

父の“命令”に心を閉ざしていった中学生の息子。
見えない壁ができた親子に、妻がそっと仕掛けた“ある働きかけ”で少しずつ変化が──。
今回は筆者の知人から聞いた、切なくも温かい親子関係にまつわる教訓エピソードをご紹介します。

画像: 「そんなの食っていけない」息子の将来の夢を潰す父。「もっと」親子を繋いだ、母の『賢い橋渡し術』

父子の間にできた壁

中学生の息子が将来のことを話すようになったころ、夫との間に明らかな“ズレ”が見えていた時期がありました。

「ゲーム関係の仕事に興味がある」
と息子が話せば、
「そんなの食っていけないだろ」
「現実を見ろ」
とすぐ否定する夫。

「あの大学を出れば大体、就活のときに好印象に思われて将来安泰になるだろうからそうしなさい」
と、夫は自分の理想ばかりを押し付けていたのです。

そのたびに息子は目をそらし、スマホをいじって話を打ち切る始末。

「もっと話を聞いてあげたら?」
と私も夫に伝えるのですが、
「親として当然だろ」
とあまり聞く耳を持ってくれません。

次第に息子と夫とほとんど話さなくなり、親子の間に見えない大きな壁ができてしまいました。

息子の思い

そんな2人をみかねた私はある週末、息子と買い物ついでにドライブへ。

2人きりになって車内で音楽をかけながら、私自身の“親からの期待が重かった話”をしてみたのです。

「あなたの気持ちはお母さんにも少し分かる」
と伝えると、
「本当はちゃんと聞いてほしい」
と気持ちを打ち明けてくれた息子。

息子なりに夢や興味はあるけれど、頭ごなしに否定されると何も言えなくなる……。そんな悩みを抱えていたのだと分かりました。

変化と歩み寄り

その夜、夫にも私から気持ちが伝わるように、これまでと違いじっくり丁寧に話してみることに。

「息子のことを想っているのは分かる」
「でも、一方通行ではだめよ」
と伝えると、夫も気にしていたようで、頷いてくれたのです。

それからというものの、夫は
「最近どんなことが面白い?」
「ゲームって具体的にどんな仕事があるの?」
と息子に声をかけるように。

息子もだんだんと答えるようになり、少しずつですが互いに歩み寄ろうとしている姿が微笑ましく映りました。

親自身の学び

親の価値観ばかり押し付けると、子どもの心は離れてしまうことがあります。

聞くこと、受け止めることの大切さを、私たち親自身が学び直す必要がありました。

これからも、子どもにきちんと寄り添える親でありたいと思っています。

【体験者:30代・女性パート主婦、回答時期:2026年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にFTNでヒアリングと執筆を行う。

元記事で読む
の記事をもっとみる