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「私のこと好き?」と彼女から聞かれて「答えない」と返した僕の謎の美学

  • 2026.6.2
ハウコレ

僕と彼女はお互い一人暮らしで、平日は仕事終わりにメッセージで近況を伝え合うのが習慣でした。けれどある夜、彼女から届いた一通の通知で、僕は普段あまり口に出さないこだわりを、思いがけず説明することになったのです。

彼女から届いた仮定の質問

その夜は仕事から帰って、自分の部屋で夕食を済ませたあと、ベッドに転がってスマホを眺めていました。彼女のアカウントから通知が届いたのはその直後です。

「ねえ、『私のこと好き?』って聞いたらなんて答える?」 仮定の質問でした。実際に聞かれているわけではありません。でも文字を読んだそのとき、僕の頭の中には自分でも意外なほどはっきりとした答えがありました。「答えない」あえてそう返しました。

聞かれてから言うのは違うと思った

送信してから、彼女の既読が少し遅れたのを画面で見ていました。冗談だと受け取ってもらえる返事ではなかったかもしれません。少しだけ場の空気が下がった気がして、「あ、まずいかな」と思いました。それでも訂正する気にはなれませんでした。「好きだよ」と返すこと自体は、たぶん簡単です。

ただ、聞かれたから返すのは受け身で、自分の意思じゃない気がしてしまう。普段から愛情表現をマメにする方ではないからこそ、そこだけは自分の中に変なこだわりがありました。しばらくして、彼女から短い返信が届きました。「なんで?」説明しないままにしておくのは違うと思い、僕はスマホを持ち直して、ゆっくりと文字を打ちました。

理屈と矜持と、ちょっとした意地

「聞かれる前に自分から言いたいから」と送ってから、自分でも少し恥ずかしくなりました。理屈っぽいと言われそうな答えです。けれど嘘ではありません。好きだと思う気持ちは、自分のタイミングで、自分の言葉で渡したい。受け身でこなす好意は、なんとなく自分の中で安っぽく感じてしまうのです。彼女の既読は早めでした。少しの間を置いて、返信が届きます。「じゃあ言って」そう来るとは思いませんでした。けれど僕の中の答えは、もう決まっていたのです。

そして...

「今は聞かれたからダメ」そう返しました。それ以上は何も送らず、僕はスマホを布団の横に置きました。彼女からの追撃はありません。たぶん、面倒な男だと思われたのだと思います。それでも、近いうちに必ず自分から送るつもりです。

何でもない夜の、何でもない瞬間に、不意打ちみたいに伝えたい。そのほうが、たぶん彼女にも届く気がするのです。口に出さない時間が長くなると、相手を不安にさせるという話もあります。だからもう少しだけ猶予をください、と心の中で謝りました。

次に「好き」と送るときは、彼女がスマホを取り落としてしまうくらいの、何の前触れもないタイミングを狙うつもりです。

(20代男性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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