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「カビだけ取ってお父さんに食べさせる」モニター越しに聞こえた妻と娘の会話→夕食に出た一皿を見て、固めた決意とは

  • 2026.6.1
「カビだけ取ってお父さんに食べさせる」モニター越しに聞こえた妻と娘の会話→夕食に出た一皿を見て、固めた決意とは

孫の見守りカメラから漏れてきた声

娘に初孫が生まれ、私は離れていても部屋の様子が映る見守りカメラとモニターをプレゼントした。

寝室に置いておけば赤ん坊の表情まで分かる優れもので、音声まで拾える機能付きだ。

帰り中の娘は喜んでくれて、すぐに赤ん坊の寝室へ設置してくれた。

週末、換気扇の近くで一服しながらぼんやり画面を眺めていると、ちょうど妻と娘が台所に立っているのが小さく映り込んでいた。

寝室から漏れる音声が、廊下越しの会話まで拾っていたらしい。何気なく音量を上げた瞬間、こんな会話が聞こえてきた。

娘「椎茸は捨てたほうが良いわよね?」

妻「どうして?」

娘「カビが生えていたら食べられないでしょ」

そのあと続いた一言で、私は煙草を取り落としそうになった。

換気扇の轟音より、モニターから漏れる妻の声のほうが大きく耳に残った。

普段からこの妻に料理を任せきりにしてきた身として、聞いてはいけない楽屋裏を覗いてしまった気分だった。

食卓に並んだ一皿で確信した日

「カビだけ取ってお父さんに食べさせる」

妻は笑い混じりにそう言い切った。

捨てたらダメよ、と娘に念を押す声まで聞こえてくる。

続けて「菌もカビも似たようなものだから大丈夫よ、知らんけど」と冗談めかして言い、娘も乾いた笑い声で返している。

煙草の先から灰がぽろりと落ち、私はしばらく換気扇の前で固まっていた。

その夜、テーブルに並んだのは見事に私の皿だけ椎茸の炒め物だった。

妻と娘は涼しい顔で別のおかずを食べている。

「あら、お父さんの好物よね」と微笑む妻に、私は何も言えなかった。

あの会話を聞いたとは言えない。

プレゼントした見守りカメラが、私自身を見張る道具に化けるとは思わなかった。

箸先で椎茸を裏返してみても、カビ跡らしき変色は見当たらない。妻が丁寧に削ぎ落としたのだろう。だがその技術の高さこそが恐ろしい。

結局、私は一口だけ椎茸を口に運び、あとは残してしまった。

妻が「あら、好きじゃなかった?」と首を傾げる。「いや、最近少し胃が重くてね」と笑ってごまかした。

シイタケ菌とカビの境界線を真剣に考えた50代男の夕食。

長年連れ添った妻と、嫁いだ娘と、生まれたばかりの孫が同じテーブルを囲む幸せな夜のはずなのに、頭の中ではずっと椎茸の表面の白い粉が揺れていた。

次の里帰りまでに、自分の分の冷凍弁当を確保しておく必要がありそうだ。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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