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森林の香りを楽しむ|心地よい「森林浴フレグランス&アロマ」10選

  • 2026.5.29
撮影=佐分利尚規(トライバル)

いま世界的にも求められている“森林の香り”をラグジュアリーに、美しく、生活に取り入れるなら?

お話を伺ったのは…

MAHOさん(フレグランスアドバイザー)
まほ●幼少期より香水に魅了され、フレグランス業界に就職したのちに独立。現在は個人向けコンサルテーションやセミナーで香りの魅力や楽しみ方を発信中。日本調香技術普及協会理事、「大分香りの博物館」の香りのアンバサダーを務め、香水文化の普及に尽力する。

日本人が生活で親しむ“樹木の香り”は空間の演出にもおすすめです

香水における“ウッディノート”は、樹木や土、コケなどの重厚で落ち着いた香料を用い、これまでおもに男性用の香りに使われてきました。「近年はそれが再解釈され、”まるで森の中を歩いているような”爽快な空気を表す香りが登場しています。 ジェンダーレスな香りの流行や自然への憧れとともに、注目されているようです」とフレグランスアドバイザーのMAHOさん。実際に森林で空気を採取し、その香気成分を分析して、再現した香りもあるといいます。

「そもそも樹木の香りは日本人と親和性が高いものです。長年日本人は、木造建築や畳など自然素材のなかで生活してきました。それが“ヒノキの香りを嗅ぐと新築の家やヒノキ風呂を連想する”ように、心地よさや浄化の感覚とも結びついているのでしょう」

香水が苦手でも、空間に漂う樹木の香りを心地よく感じる人は少なくないはずです。「空間の香りとして注目してほしいのは”和精油”です。日本の固有種であるクロモジは華やかな香りをもちますし、樹齢の長い屋久杉には別格の風格があります。生産量が少なくて出合いに限界はありますが、日本各地の森林に思いを馳せる意味でも知っていただけたらと思います」

森林浴フレグランス

ウッディを再解釈した、モダンな“森林の香り”をまとう
撮影=佐分利尚規(トライバル)

1. アルプスの麓で創業した「モンクレール」らしい、荘厳な山々の風景を表現したウッディフローラルです。花々やサンダルウッドがアイリスと調和して、山小屋で過ごすひとときのように、心安らぐ気分へと誘います。シーンを選ばず取り入れやすい優しい香り。

モンクレール ル ソルスティス オードパルファム[100ml]34,760円(ブルーベル・ジャパン)

2. アメリカの先住民族が儀式に使った針葉樹「ツーヤ」を用いたダークで贅沢な香り。スパイスとシダーウッドがサイプレスと爽やかに香り、重厚なツーヤウッドの香調が温かく全体を包み込みます。ネガティブな気分を払い、自分を取り戻す感覚を抱けるはずです。

ボア マロケイン オード パルファム スプレィ[50ml]41,030円(トム フォード ビューティ)

3. 目を閉じると浮かぶのは、針葉樹がすっきりと香り立つ日本の森の静寂な光景です。スパイスとハーブがスモーキーに重なり、やがてサイプレスやベチバーなど、樹木と大地の香りと調和。ざわめく心に静けさをもたらすような、安らぎを感じる香りです。

ヒュイル オードパルファム[50ml]19,030円(イソップ)

4. “森林浴を通して心の静寂を得る”という日本文化に敬意を表して誕生したというウッディノート。シダーウッドが日本産のヒノキと調和し、ほのかにお香を思わせる香調と溶け合います。“現代の森の香り”を象徴する、洗練されたフレグランスの逸品。

ヒノキ & シダーウッド コロン インテンス[100ml]32,890円(ジョー マローン ロンドン)

5. 広大な原生林と砂漠地帯を有する、アルゼンチン・パタゴニアに着想を得たアロマティックウッディ。アウストロセドルスやアラウカリアといった針葉樹に、重厚なオークモスが重なります。 樹木と古代植物の化石を思わせる、静謐で叙情的なフレグランスです。

ラ パタゴニア[100ml]46,200円(フエギア1833)

森林浴アロマ

日本の森へ思いを馳せて、室内を緑の空気で満たす
撮影=佐分利尚規(トライバル)

1. 岐阜県中津川市にある、老舗の木材会社が、国産木材にこだわった精油シリーズ。「ヒノキの木」は国産のヒノキから抽出した、ほっと落ち着く香り。「ヒバ」は木の幹のような重厚感があるので集中したいときに。「クスノキ」は爽やかでシャープな香りが気分をリフレッシュ。精油を垂らして使う、国産ヒノキを用いたディフューザーは、インテリアとしても活躍します。

〈右から〉精油 ヒノキの木[5ml]1,330円 同 ヒバ[5ml]1,870円 同 クスノキ[5ml]1,760円 アロマウッドディフューザー2,850円(すべてミート トゥリー)

2. 富山県砺波平野の特色である家を囲む屋敷林(カイニョ)。その伐採木から生まれたアロマミストは、スギ、マツ、アスナロなど、伐採する季節やエリアによって香りが替わります。 生活圏に近い親しみのある樹木の香りは、どこか懐かしい気分をもたらしてくれます。

カイニョミックス アロマミスト 2024 オータム[45ml]1,870円(水と匠)

3. 京都府嵐山の麓に建つ「苔寺(西芳寺)」が着想の源。鬱蒼とした森に囲まれている苔むした緑の禅庭を、モスや樹皮などのウッディに、抹茶を組み合わせて表現しました。火を灯すと静かで瞑想にふさわしい香りが漂い、落ち着いた気分へと誘われます。

ディプティック プレミアム フレグランスキャンドル タンプル デ ムース/苔寺[270g]37,730円(ディプティック ジャパン)

4. 暖炉の炎がもたらす温かく心地よい空間を演出する、薪形のキャンドルです。北海道産モミの精油と蜜蠟を原料に一つ一つ丁寧に成形。トドマツの木から作った型を用いて樹皮の質感を再現しました。トドマツの森のような清涼な空気で室内を満たします。

ナルーク ファイヤーウッドキャンドル バンドル ライケン[約200g] 11,000円(フプの森)

5. 現在、樹齢1000年以上の屋久杉は伐採が禁止されていますが、過去に流通した木材から抽出した稀少な精油を用いたルームフレグランス。どっしりとした屋久杉の香りに柑橘系の精油を組み合わせ、深い森に光が差し込むようなポジティブな空気を演出します。

ヤクスギ ‐ ルーム フレグランス[100ml]7,980円(カイカ)

撮影=佐分利尚規(トライバル) 取材・文=宇野ナミコ 編集=松永裕美 佐藤 彩(ともに婦人画報編集部)

『婦人画報』2026年6月号より

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