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バス運転手「思わず叫んだ」大型台風直撃の日、無人のバス運転中に起きた“絶望的な瞬間”に「恐怖を忘れられない」

  • 2026.6.28
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。送迎バスの運行管理やバス運転士の経験を持つVenus☆トラベルです。

今回は、私が教習所の送迎バスを運行していたときのお話を紹介します。

15年ほど前、大型台風の直撃によってハンドルが同じ位置を保てないほどの暴風が吹き荒れました。その日、マイクロバスの運行を担当していた私は、バスの重量や繁忙期で生徒数が多いことから、それなりに安定して走れると思っていました。

しかし、実際は4t近くあるマイクロバスでも、暴風によって思わぬできごとにみまわれることがあります。暴風への認識が甘かったと感じたできごとをお話していきます。

教習所が繁忙期の台風!バスは満席だからこその安定感

教習所の夏といえば繁忙期です。大学生や高校生など、免許を取得するため多くの生徒が足を運びます。とくに、技能教習は毎時間キャンセル待ちになるほどで、教習所で予約が取れる時間を待つ生徒も少なくありません。

たとえ台風が直撃するとの予報があっても、その日は朝から多くの生徒がバスに乗り込んできました。私が当時乗務していた教習所は、暴風警報が出ても雷警報が出なければ、休校にはならなかったからです。

昼食後、満車の29人乗りマイクロバスを運転しながら、送迎先である駅へ向かいます。

乗車人数が多いため、多少風が強くてもバスは安定して走行できました。2つの駅を経由しながら、最後の駅ですべての生徒が降車します。

その後は折り返しで駅から教習所へ送迎するコース。

いつもなら大勢乗車する駅ですが、その日は台風が接近しているからか、待てど暮らせど生徒は現れません。ふと駅の方を見ると、駅から出てくる人もおらず、電車が止まっていることに気づきました。

空車のマイクロバスは意外と軽い

バスの運行では早発厳禁のため、出発時間まで待ちましたが、やはり乗車する生徒はいませんでした。

そのため、空車の状態で次の駅へ向かいましたが、車体が軽くなったためバスは突風にあおられるようになってしまったのです。

迎えの時間に合わせて3つ目の駅へ向かいましたが、どの停留所でも生徒の乗車はありません。それでも、時間を調整するためバス停に停車して生徒を待っていました。

その時、突風によってマイクロバスはガタガタと横揺れを始めました。はじめは、地震でも来たのかと思ったほどです。

普段からビル風が目立つ場所でもあり、風が強いだろうとは予想していたものの、酷い暴風状態となっていました。

あまりの突風にガタガタと揺れるマイクロバス・・・さすがに怖さを感じたものです。

私は意味もなくハンドルにしがみつき、咄嗟にバスの揺れを抑えようとしていました。

もちろん、そんなことをしても意味はありません。再び、バスが停車しているビルの谷間に、突風が吹き荒れたその時、私は思わず「うわ!!」と思わず叫びました。

突風で傾くマイクロバス!咄嗟にとったありえない行動

横からの突風にあおられたマイクロバスは、右側のタイヤが浮いた状態となり、車体が傾いたのです。

浮きあがったのは、ちょうど運転席のある右側・・・私の視界に広がる前方の道路が、斜めに映りました。この時、頭によぎったのは「バスが倒れる!」という絶望感でした。

今から考えれば、タイヤが浮いたのは数10cm程度でしょう。しかしその瞬間、私はバスが倒れる寸前だと感じたのです。

私は運転席で、必死に座りながら飛び跳ねました。飛び跳ねた振動で、浮いたタイヤが地面に着くだろうと考えたのです。

当たり前ですが、人1人飛び跳ねた程度で、風で浮いたマイクロバスのタイヤが地面に着くはずがありません。

人の咄嗟の行動とは面白いものだと、あとになってから周囲に笑い話にされてしまったものです。

「もうだめだ!」と思ったとき幸いにも突風が止まり、ドンッという音とともにマイクロバスは無事4輪の接地に成功しました。

台風や暴風時を安易に考えてはいけない

マイクロバスは、路線バスほど大きくありません。しかし、横風による影響に関係するのは車体重量だけではありません。高さのあるバスや自家用車は、横風を受けやすく、突風によって思わぬ事態を引き起こす可能性があります。

さまざまな天候の中でバスの運転経験を積んだ私は、自家用車であっても暴風時の運転は十分注意するようになりました。

今でもあの時の恐怖は忘れられず、乗車人数や立地による風の影響を考えつつ、安全運転を心掛けています。


ライター:Venus☆トラベル

近畿地方でバスの運転に関わる仕事に携わって約12年、多くの送迎バスを運転しました。幼稚園や自治体、企業や施設など、それぞれの場所で学ぶことが多くありました。その反面、運転士視点で感じた心の声をリアルにお届けします。


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